池松壮亮、『デスノート』東出昌大&菅田将暉との共演を語る 「三つ巴の闘いで俳優力が試された」

『デスノートLNW』池松壮亮インタビュー

 東出昌大、池松壮亮、菅田将暉が共演する映画『デスノート Light up the NEW world』が10月29日に公開される。累計発行部数3000万部を超える人気コミックを実写映画化した、2006年公開映画『DEATH NOTE』2部作の正統続編となる本作では、藤原竜也演じるキラこと夜神月と松山ケンイチ演じる世界的名探偵Lの対決から10年後を舞台に、デスノート対策本部の三島(東出)、Lの後継者・竜崎(池松)、キラ信奉者のサイバーテロリスト・紫苑(菅田)らによるデスノートを巡る新たな闘いが描かれる。リアルサウンド映画部では、メインキャストである竜崎役の池松にインタビューを行った。事務所の先輩でもある松山が演じたLを、池松は竜崎という役柄でどう超えようとしたのか。また、今年だけで出演作が9本も公開される彼にとって、今回の作品はどのような意味を持つのか。オファーを受けた時の心境から、完成した作品を観て思ったことまで、たっぷりと語ってもらった。

「前作を超えようという気持ちを持って臨んだ」

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ーー原作にしても前作の映画にしてもそうですが、池松さんは『DEATH NOTE』世代ですよね。

池松:実は原作コミックは読んでいなくて、今回決まってから読んだんですよ。映画版は10年前、当時16歳の頃にリアルタイムで観て、ドキドキした記憶があります。僕は福岡県のだいぶ地方で育った田舎もんなんですけど、それでもみんなが『DEATH NOTE』のことを知っていて、大きなムーブメントが起こっていた印象です。

ーー出演を決めるのも相当な覚悟が必要だったのではないでしょうか?

池松:そうですね。オファーをいただいてから、どういう心持ちで望めばいいのかはすごく悩みました。もちろん悩まないオファーなんてないんですけど、ありがたいからといって、すぐに腰が上がるタイプではないので……。でも今回、まさか自分にオファーがくるなんて思ってもいなかったんです。なので、最初はいろいろと驚きつつも、覚悟を持って挑もうと思うまでには少し時間がかかりました。

ーー制作発表時に「前作を超えるべく日々撮影に挑んでいます」とコメントされていましたよね。出演を決める段階でも前作の存在は大きかったですか?

池松:前作は非常に人気のある原作コミックを映画化して大成功していましたから、それを引き継いでやらせてもらうからには、ただなぞるだけでは認めてもらえないじゃないですか。なので、監督やスタッフ、キャストみんなで、とにかく前作を超えようという気持ちを持って臨みました。それが前作に対する最大の敬意だなって。“敬意を持って前作を超える”というのは、今回関わったみんなが共通言語として持っていたと思います。

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ーー竜崎は、前作で松山ケンイチさんが演じたLの意思を継ぐキャラクターという設定です。池松さんにとって松山さんは同じ事務所の先輩でもあるわけですが、役を演じるに当たって何か相談はしたんですか?

池松:役柄について話すのはなんか違うなと思ったので、していません。でも、クランクインする前に連絡はしましたよ。「みんな意気込んでます」というメールを送ったら、「頑張ってね」って返信がきました。

ーー松山さんが作り上げたLに対して、池松さんは竜崎をどう演じていこうとしたのでしょうか?

池松:Lという存在に対してどう立ち向かうか、それはきっと竜崎自身も考えながら生きてきたことで、竜崎の人生にはそれしかなかったと思うんです。なので、僕自身もどうしていくかはずっと考えながらやっていました。でも、Lも竜崎も“世界平和”を求めていて、結局ゴールは全く一緒なんですよね。それに、“負けず嫌い”なところも共通している。『DEATH NOTE』の世界には、“負けず嫌い”という要素が必要不可欠だと思っていたので、それらの共通点は押さえながらも、松山さんのLとはベクトルを全部変えようとしました。

ーー具体的に言うと?

池松:攻め方は全部違ったほうがいいと思ったんです。“Lの遺伝子”と聞いただけで、誰しもが松山さんのLを想像することができるという意味では、僕は最初から戦い方が失われていたんです。“Lの遺伝子”という部分をそのままきちんとなぞってしまうと、今回の続編をやる意味も、竜崎が存在するワクワク感もなくなってしまう。だから、“天才から生まれてしまった人間”という感じで、役を作り上げていきました。あとは、“遊び心”ですね。松山さんが結構遊ばれていたので、僕も言葉の出し方は寄せたりも離したりもしながら、手探りで演じていきました。

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