宇津木健太郎によるファンタジー小説『猫と罰』世界11カ国で翻訳 『吾輩は猫である』の黒猫の最後の命を描いた

宇津木健太郎による『猫と罰』(新潮社)が11カ国で翻訳、刊行されることが決定した。
『猫と罰』は日本ファンタジーノベル大賞2024を受賞した宇津木健太郎によるデビュー作。韓国、台湾、タイ、イギリス、中国、イタリア、ハンガリー、フランス、ギリシャ、エストニア、スペインの11カ国で翻訳される。
作品には、イラストレーター・はやしなおゆきによる猫の装画が使用されており、各国でオリジナルの装丁が用意される。タイではしおりやシール、韓国ではポストカードやマスキングテープなどの特典付き。
海外出版社から書評が寄せられ、イギリス出版社のMacLehose,Paul Englesは物語構成や語り手の特徴について評価。著者の宇津木健太郎も「受賞当時はこのような展開になるとは想像もしておらず、自分の生み出した物語ながら、驚かされることばかりです。」とコメントしている。
イギリス出版社MacLehose,Paul Engles
次の展開が予測できないミステリアスな雰囲気があり、時に暗い場面もある。クロの前世での人生体験は、クロの友人たちと歴史を巡るかのような旅をさせてくれる。さらに、クロは秘密めいた、気難しい語り手でありながらも、クロが心の奥底で願い続けていた気持ちに気づいたとき、本作の素晴らしさに気づかされるだろう。
著者コメント
『猫と罰』が遂に10以上の言語に翻訳され、国を超え、多くの読者へ届くこととなりました。受賞当時はこのような展開になるとは想像もしておらず、自分の生み出した物語ながら、驚かされることばかりです。
物語の主人公である黒猫は、これからもっと様々な国を飛び回るかもしれません。
そんな健気な黒猫が、その国々で温かく迎えられるなら、作者としても至上の喜びです。
猫に、創作家達に、幸あれ。
内容紹介
「猫に九生あり」という。かつて漱石と暮らした黒猫は、何度も生と死を繰り返し、ついに最後の命を授かった。過去世の悲惨な記憶から、孤独に生きる道を選んだ黒猫だったが、ある日、自称“魔女”が営む猫まみれの古書店「北斗堂」へ迷い込む。文豪の猫と創作の業が絡まり合う日本ファンタジーノベル大賞2024受賞作!
著者紹介:宇津木健太郎(うつぎ・けんたろう)
1991年生まれ。埼玉県越谷市出身。本で溢れる家に育ち、気付けば小説を書くようになっていた。いつかはプロの作家になれると根拠の無い自信を胸に執筆を続け、同人活動を続ける中で2020年に『森が呼ぶ』で第二回最恐小説大賞受賞。『猫と罰』で「日本ファンタジーノベル大賞2024」大賞受賞。
■書誌情報
『猫と罰』
著者:宇津木健太郎
価格:1,760円(税込)
発売日:2024年6月19日
出版社:新潮社
























