『さよならドビュッシー』から15年 岬洋介シリーズ第10作『とどけチャイコフスキー』刊行

中山七里『とどけチャイコフスキー』

 中山七里の最新長編小説『とどけチャイコフスキー』(宝島社)が11月7日(金)に発売される。

 今年作家デビュー15周年を迎えた中山七里による推理小説『とどけチャイコフスキー』。本作は中山のデビュー作でもある『さよならドビュッシー』から続くシリーズ10作目となる最新刊だ。

 シリーズはピアニストの岬洋介が周囲で起こる事件を解決する物語。推理小説ファンや音楽ファンを中心に幅広い世代から人気を博し、シリーズは累計190万部を突破している。

 シリーズ最新刊の舞台はロシア。ショパン・コンクールで5位入賞し、現在はモスクワ音楽院で教壇に立つヴァレリー。ロシアはウクライナとの国際情勢の影響で海外アーティストの公演を取り止めるなどの文化的鎖国ともいえる制裁をとっており、他国の音楽に触れることが生徒の成長に繋がると考えるヴァレリーにとってはもどかしさを抱えていた。

 そんな折、ショパン・コンクールで競った岬洋介がロシアでコンサートを開催することを知り、岬に学内で演奏してもらう約束をとりつけるが、ボリス学部長からは猛反対を受ける。そしてその晩、ボリス学部長は密室状態の宿舎で何者かに殺害された。

 警察は学院内部の犯行を疑い、ヴァレリーをはじめ、学生にも疑いの目を向け拷問し――。岬はヴァレリーたち音楽家を守るため、そして自身のルーツを辿るために事件の真相を追う。

■書誌情報
『とどけチャイコフスキー』
著者:中山七里
価格:1,870円(税込)
発売日:2025年11月7日
出版社:宝島社

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