竹内由恵 静岡移住、出産、子育てーー漫画エッセイで綴った現在の思い「ふっと笑ってもらえたら」

竹内由恵インタビュー インスタ漫画が書籍化
『なんとかなるさ!ヨシエのとほほ、くすくす日和』(祥伝社)

 タレント・フリーアナウンサーの竹内由恵氏の著書『なんとかなるさ!ヨシエのとほほ、くすくす日和』が10月2日に祥伝社より刊行された。

 テレビ朝日時代に『ミュージックステーション』の8代目サブ司会を番組史上最長の約5年間務めたほか、スポーツや報道の番組を担当していた竹内氏。結婚を機に退社し静岡に移住した後、2人の子どもの出産を経験した。現在は東京と静岡を行き来しながら、タレント活動を行っている。

 本書はそんな竹内氏がこの4年間に経験した結婚、移住、出産、子育てを漫画エッセイで描いている。多くはインスタグラムで投稿された作品で、「ゆるく、シュールなイラストがほっこりする」と大きな話題となった。さらに新たな描き下ろし作品も加わった本書の制作裏話について、竹内氏にインタビューした。

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◼️インスタ投稿が大反響「気がついたら4年間描いていました」

ーー初の書籍を刊行される今、率直な思いを教えてください。

竹内:初めてなので「いろんな人に読んでもらえるかな」という不安はあるんですけど、こうやって形になって本当によかったと思っています。最初はインスタグラムに漫画を載せていただけで、書籍になるとは思っていませんでした。最初は「これで大丈夫かな」と思いつつスタートしたんですけど、反響を結構いただいて。そのうちに投稿する頻度も高くなって、気がついたら4年間描いていました。最初の一歩を踏み出してよかったなと思います。

ーー絵はもともとお好きだったのでしょうか?

竹内:そうですね。小学生の頃から絵画教室に通っていました。好きだったんですけど、めちゃくちゃうまいというわけでもなく、授業中にノートの端っこに落書きをしているようなタイプでしたね。

 あと「ちびまる子ちゃん」世代だったので、子どもの頃から起こった出来事に対して、頭の中でキートン山田さんの声でツッコミを入れる癖があったんです。その感じをどうにかして表現できないかなと思っていたんですけど、漫画だったらできるかもしれないと気がつきました。

 例えば、子育てで大変なことがあっても、どこか冷静な自分がいて最後にオチをつけることができる。子育てでワーッとなっている自分と、それを見ながらちょっとあざ笑っている自分が、同居しているような感じです。

移住や子育てなど多岐に亘る質問に気さくに応じる竹内由恵氏のインタビュー中のカット

ーー漫画ではお二人のお子さんは「おでこちゃん」と「まめこちゃん」と呼ばれていますが、なぜそういう名前にしたのでしょう?

竹内:おでこちゃんは3歳の息子のことなんですが、前髪がいつまでも伸びなくておでこが全開だったんですよ。それがチャームポイントだと思っていて「おでこちゃん」にしました。1歳の娘のまめこちゃんは、まだ生まれたばかりだったこともあって、顔がまん丸でかわいいなと思ったからでした。

ーーそれぞれどういうお子さんでしょう?

竹内:2人とも全然違う性格ですね。おでこちゃんは生まれたときから活発でした。

 歩き始めたのも6ヶ月ぐらいで、すごく早かったんですね。一方、まめこちゃんはどちらかというと、おとなしいタイプ。歩き出すのもおでこちゃんと比べると遅くて、10ヶ月ぐらいからでした。

 あと、まめこちゃんはすごく頑固なんです。離乳食も「私は食べない」と決めたら、絶対に食べてくれなくて。子どもはバナナが好きなので、バナナの後ろにおかゆなどを隠して食べさせるんです。おでこちゃんの場合は、そのまま食べてくれたので、「よしよし、騙せてるぞ」と思っていました。

 でもまめこちゃんはものすごく鋭くて、おかゆを隠していることにすぐ気がついてしまって。「やだ」とスプーンをくわえなかったりするんです。2人とも成長するにつれて、全然違う一面が出てきて面白いです。

ーー竹内さんは本書内で赤ちゃんのことを「赤さん」と呼んでいますが、なぜでしょうか?

竹内:初めての子どもだったので、自分が産んだ子ながらすごく尊いものだと感じたんです。神様みたいでした。本来、親がいろいろ教えてあげる存在だと思うんですけど。王様みたいな存在で、泣いたらすぐに駆けつけて「はい、どうしましたか?」という感じだったんです。

 自分の人生に突然舞い込んできた、お客様のようだった。だからさんづけで呼んでいたんですけど、今はもうちゃんづけで、たまに怒ったときにだけ呼び捨てにするような感じですね。

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