『ゲゲゲの鬼太郎』目玉おやじは鬼太郎の目ではない? 残念すぎる、ねずみ男の本名……面白すぎる豆知識

水木しげるが認めた伝説のコレクター伊藤徹

 ■いくつ知ってる?  知られざる豆知識

  目玉おやじがまだ目玉ではなかった頃が描かれ、現在大ヒットを記録中の映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』。今作品のヒットを受け、子どもの頃、少し不気味で怖いと思いながらもわくわくしながら見ていた日々を思い出した人も少なくないだろう。バラエティに富んだ妖怪たちが登場し、他の作品にはない独特の世界観で長きに渡り人気を博してきた『ゲゲゲの鬼太郎』。今回はTVシリーズ『ゲゲゲの鬼太郎』の知られざる裏話に迫ってみよう。

目玉おやじは鬼太郎の目ではないの?

 実は目玉おやじは鬼太郎の目ではない。鬼太郎といえば片目を隠し、頭に目玉おやじを乗せているイメージだが、そのせいで鬼太郎の目だと錯覚する人が多いのかもしれない。目玉おやじは、「鬼太郎の目玉ではなく、鬼太郎の父親の目」だ。

  鬼太郎が生まれる前に死んでしまった目玉おやじは、幼い鬼太郎が墓石に左目をぶつけ泣き叫ぶ声を聞き、目玉として蘇ったのだ。目玉となっても息子を支えていくという目玉おやじの確固たる決意に、子どもへの深い愛情を感じる。妖怪なのに人間らしい描写が、作品の魅力をより増しているのだろう。

  冷静に考えてみると、鬼太郎が目玉おやじを「父さん」と呼んでいるのに、目玉おやじが鬼太郎の目だったらそちらのほうが驚愕だ。

ねずみ男の本名が残念すぎる

 ねずみ男と言えば、不潔で裏切りは常道、お金に目がなくヘマばかりして、最終的に鬼太郎に助けてもらうという残念なキャラの代表だろう。しかし残念なのは性格だけではなかった。

  ねずみ男の本名は「ペケペケ」と言い、その意味はなんと「大便」。そんな名前をつけられたせいで、卑屈な性格で運まで下がる一方となってしまったのだろうか。名前までが残念極まりないため、同情さえ覚えてしまう。

  また、ねずみ男といい勝負となる衝撃的な名前をつけられた妖怪がいる。1996年公開の映画『ゲゲゲの鬼太郎 大海獣』に出てくるキャラクターだが、その名はなんと妖怪「チンポ」。大きな声では呼べない仰天なネーミングに同情を越して哀れにさえ思えてくる。重要なシーンでこの名前を聞けば、特に子どもたちはストーリーが入ってこなくなるかもしれない。

  作者である水木しげるさんオリジナルの妖怪だそうだが、遊び心が生んだ結果なのか、それにしても言葉に詰まるネーミングだ。ちなみに水木さんの力作の妖怪だという。

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