『鬼滅の刃』甘露寺蜜璃、童磨、妓夫太郎&堕姫……インフルエンサーとして成功しそうなキャラクターを考察

『鬼滅の刃』インフルエンサーになりそうなキャラ

※本稿は『鬼滅の刃』のネタバレを含みます。

 6月18日、「テレビアニメ『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編」が完結した。主人公の竈門炭治郎とその妹の禰豆子はもちろん、時透無一郎(霞柱)や甘露寺蜜璃(恋柱)、そして炭治郎と同期の不死川玄弥が活躍をして、上弦の鬼たちと激しい戦闘を繰り広げた。終盤では衝撃的な場面も続いた。

 本作は大正時代の物語だ。しかし鬼のいない世界で令和の世に生きていたなら、どのキャラも大正時代とは異なっていただろう。みなスマホを持ち、SNSをしていたかもしれない。中には多大な影響力を持つインフルエンサーになった人物もいたはずだ。

 映える写真を載せることに価値を見出すインスタグラム、リアルタイムで起こっていることがすぐにわかり、なおかつ匿名性が高いことから人々の本音が飛び交うツイッター、複数の人間がタッグを組んでクオリティの高い動画を配信することもあるYouTubeーー『鬼滅の刃』はそれぞれのSNSに合うキャラクターがいる。

 キャラクター設定を活かしながら舞台を変えた『キメツ学園!』のようなスピンオフ作品もあるなかで、本稿では現代に順応し、インフルエンサーとして活躍しそうなキャラクターを考えてみた。

インスタグラマー、甘露寺蜜璃(恋柱)

 蜜璃は見た目の愛らしさ、無邪気な性格、特異体質による卓越したパワー、ほかの柱にはない温厚さなど、『鬼滅の刃』でも独特の個性を持つキャラクターだ。鬼に家族を殺されておらず、また煉獄のように鬼殺隊の柱の家系でもないのは登場人物の中でも彼女だけで、婚活のために鬼殺隊に入ったと言いながらも、自分の体質を最大限に生かして人間を守るために命をかけている。

 そんな蜜璃が現代にいたら、適しているSNSはおそらくインスタグラムだ。

 彼女ならアニメやゲームなどのコスプレも似合うだろうし、重いものを持ち上げるパワフルさも写真で撮影すれば多くの人が見るだろう。特異体質からくる、ずば抜けた大食家でもあるので、食べたものをインスタグラムに載せてハッシュタグで飲食店の名前をつけると、飲食店の客も増えそうだ。

 蜜璃の場合、見た目とのギャップでファンがついて、インフルエンサーからバラエティタレントになる可能性もある。

 大正時代の彼女は自分の特異体質によって抱いたコンプレックスを、鬼殺隊で人の役に立つことで克服した。

 現代でもそうだ。彼女が「自分はほかの人と違う」と落ち込んでも、コンプレックスはいつしか長所となって蜜璃の自信につながっていくだろう。

アルファツイッタラー、童磨(上弦の弐)

 童磨はイケメンではあるが、彼を際立たせるのはインスタグラムやユーチューブなど視覚重視のSNSではなく、人々が内面をさらけだすツイッターだと私はにらんでいる。

 原作でも教祖として周囲をだましていた童磨は、人間の心がわからないサイコパスである。

 時を現代、童磨を人間にしてツイッターを使っている設定を加えると、彼のなにげないツイートが炎上することは目に見えている(「身の回りの人が死んだけど部屋を汚さないでほしいな」など)。

 しかし炎上しても何も気にしないだろう。むしろその炎上を利用して、わざと露悪的なことをつぶやき注目を浴びる炎上商法を思いつくかもしれない。そして彼に共感する信者を集め、怪しい情報商材を売る可能性すらある。

 最終的にはツイッターのアカウント凍結で童磨の炎上商法は終わると思うが、それすら気にせず信者たちを引き連れて別のビジネスを始めるかもしれない。

 こう書いてみると、人を食うか食わないかの違いだけで、童磨は時代を問わず変わらない生き方をしていそうだ。現代社会にいなくて良かったと思えるキャラである。

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