『鬼滅の刃』“痣”を発現させた炭治郎は25歳までに死んだのか? 歴代の「痣者」たちの宿命から考察
炭治郎たちは25歳までに死んだのか?
ちなみに、冒頭で私が書いた「最終決戦から生還できた『痣者』」とは、竈門炭治郎、冨岡義勇、不死川実弥の3名である。
このうち縁壱に最も近いのは、「日の呼吸」が使え、「透き通る世界」を見ることもできる炭治郎だが、彼は生まれながらの「痣者」ではない(炭治郎の額にもともとあったのは火傷の痕である)。
それでは、やはり彼らは3人とも25歳までに死んでしまったのだろうか。
実はそんなことはないだろうと私は考えている。
というのは、これまでの例はあくまでも“統計上のデータ”に過ぎず、さらにいえば、かつての「痣者」たちは、痣の発現後も休むことなく鬼と戦い続けたわけである。
だが、炭治郎たちは、もうこれ以上過酷な戦いを続けなくてもいいのだ。ゆえに、彼らは25歳までに死ぬことはなかった――と考えた方がむしろ自然ではないだろうか。
いずれにせよ、鬼殺隊に入隊した以上、痣のあるなしに関わらず、炭治郎たちが自らの命を惜しいと思ったことは一度もなかっただろう。しかし、一読者としては、やはりあの3人には、若くして逝った仲間たちのぶんも含め、1日でも長く、穏やかな日々を過ごしてほしいと願いたいものである。
【付記】実は、「透き通る世界」を見ることができた「痣者」は、生まれながらの「痣者」でなくても、また、「日の呼吸」の使い手でなくても、25歳までに死ななかった可能性はある。しかし、その境地に到達できた時透無一郎、悲鳴嶼行冥、伊黒小芭内が戦死してしまったため、確認することはできない。
※鬼舞辻の「つじ」は、一点しんにょうが正式表記。