【漫画】空中に浮かんだ謎の三角形、興味本位で近づくと……世にも奇妙なSNS漫画が記憶に焼きつく

『世にも奇妙な物語』が好き

――なぜ『空中に三角形の空間が浮かんでいた話』制作しようと思ったのですか?

加角:もともと「異世界に行ってしまった話」みたいなものが好きなんですよね。作中でも触れていますが、「空間アートみたいに自然の中に無機質な物体がポンっと浮かんで、そこが異世界の扉になっていたら面白いんじゃないか?」と思い、そこから発想を膨らませて描き始めました。

――市子と二美は正反対の性格でしたが、登場人物はどのような意識で作りましたか?

加角:話の流れ的に、謎の物体に躊躇なく飛び込んでしまうような、あまり危機感のないタイプの女の子をまず設定して、その子と対比させるような慎重でしっかりしてる女の子をペアにしました。

――ハイキングしている女性がいきなり謎の物体を見つけて吸い込まれる……という、先の予想がつかない展開でした。あえて説明していないところもありそうですが、市子と二美がハイキングしている経緯、黒い三角形を見つける前の流れなど、あえて省いた狙いは?

加角:なんとなく読者が想像で補完できそうな部分は話のテンポをよくするために省きました。短い話ですので、「話の筋が分かる必要最低限の情報でいいかな」と思っていましたが、少し情報不足が過ぎたところもあったかもしれません。

――シュールな世界観と不気味さが絶妙なバランスで描かれていました。作品内の空気感を描くうえで意識したことは何ですか?

加角:「ホラーから始まってコメディでオチたけど少し不思議なところが残る……」みたいなテイストの作品が好きなんですよね。『世にも奇妙な物語』みたいな。最後にちょっと後を引く感じで話を終らせることを意識しました。

――扇風機(のようなもの)を食べる、というラストは衝撃的でした。また、急にラストを迎えた印象もありますが、なぜあの結末にしたのですか?

加角:世界のいろんな国で“発祥は全く異なるにもかかわらずなぜか似通ってるモノ”ってあるじゃないですか。食べ物とか、言葉とか。私自身、そういったモノにもの凄く興味を惹かれるんですよね。ですので、”異世界では当たり前に食べられているモノが、こちらの世界では食べ物以外のフォルムに似ていた”というラストにしてみました。

――最後の今後の活動について教えてください!

加角:今後は商業で漫画が描ければと思っています。それと並行して同人活動も行っており、直近では5月のコミティアに参加予定です。ぜひ足を運んでもらえると嬉しいです。

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