【漫画】もしも“ツイ廃”が無人島に漂着したら? SNS漫画『ツイ廃漂流記』がおもしろい
ーー主人公の行動や言動、感情の浮き沈みから大きな愛おしさを覚えた作品でした。創作のきっかけを教えてください。
楽日:当時、この作品とは異なる漫画作品を構想していました。ただ制作に行き詰ってしまい、気持ちをリフレッシュするために本作を創作しました。これまでも気分転換目的で制作中の作品と異なる漫画を描き、創作のモチベーションを保つことは多かったです。
ーーTwitter好きな少年が主人公として登場する物語が生まれた経緯は?
楽日:私自身がツイ禁(Twitterの利用を自粛すること)をがんばっていたこと、自然豊かな舞台が好きなことから本作のネタが思いつきました。
気分転換で描いた作品なので構想などは深く考えず、元気な子をつくって無人島に放置したらキャラクターが勝手に動いてくれました。
ーーTwitter好きな少年の特徴的な言動や行動が印象に残っています。
楽日:友人が本作の主人公に少し似ていて、友人を見ていると面白いな~と思うことが多くありました。日ごろから面白いなと思う人を観察していたことから、自然と本作の主人公像が生まれたのかもしれません。
ーー漫画制作の気分転換として漫画を描くということが新鮮でした。
楽日:多くの読者を獲得するといった目的で漫画を描くときには見せ場となるシーンを考えるのですが、本作は気分転換のために描いた作品であるため見せ場となるシーンを考えませんでした。そのため最初から最後までテンションの高い作品にはなってしまいましたが、描き手としてはどこを描いていても楽しい作品です。
ーー漫画を描くなかで楽しいと感じる瞬間とは?
楽日:キャラクターの表情をうまく描けたときです。笑えない状況なのに笑わせてくれる、そんな絶妙な表情や動きを描けたときに「いい子を生み出せた」と達成感を覚えます。
ーー息抜きとして描いた本作に対する印象を教えてください。
楽日:これまでは読者につよいインパクトを与えたいという思いが大きく、そのために重いテーマを題材にした作品を描くことが多かったです。ただ最近は私自身コメディ系統の作品を読み心が救われることが増えて、深みのあるお話よりもあっさりしていて読みやすいお話を描きたいと思うことが増えてきました。
食べ応えのあるステーキもいいけれど、お手軽なコンビニアイスも素敵だと思えるようになったということかもしれません。
ーー漫画を描きはじめたきっかけを教えてください。
楽日:絵を描くことと漫画が好きな姉の影響で、私も小さいころから絵を描いていたし漫画も読んでいました。そして自然とお絵描きの延長として漫画も描くようになりました。
ーー漫画を描くことの魅力とは?
楽日:漫画を描いているときも楽しいですが、結局一番うれしいのは読者に喜んでもらったときや、作品の感想をいただいたときです。描いている最中は大変さを感じることは多いですが、完成して読んでもらったとき、誰かに笑ってもらえるだろうという期待があるから描き切ることができるのだと思います。
ーー今後の目標を教えてください。
楽日:私は描いていて楽しく、読者の方は読んでいて楽しい。そんな作品をつくっていけたらと思っています。それを実現するために必要な技術と、その技術を身に着けるための努力は計り知れませんが、この目標を見据えてこれからも頑張っていきたいです。