【漫画】深夜のファミレスで出会った、同じ本を好きだった男女ーー“大人になること”の意味を問う創作漫画が面白い

 「大人になる」とはどういうことだろうか。それが“現実”と折り合いをつけ、社会的なイメージに則って役割を演じることだと感じ、息苦しさを覚えている人も少なくないかもしれない。6月にTwitter上で公開された創作漫画『深夜のファミレスで同じ本を好きだった同士と出会った話』は、ワクワクしていた学生時代を思い出しながら、大人として生きることの悲哀とともに、“変わらないこと”の大切さを感じさせてくれる良作だ。

 つかの間の休息を求める大人たちが、思い思いの時間を過ごす深夜のファミレス。主人公――30代の女性が「大人買いした学生時代にハマった小説をファミレスで一気見する」という贅沢なひと時を過ごしていると、その小説が好きな男性とばったり遭遇。すっかり意気投合した2人は、定期的にファミレスに集まり、小説談議に花を咲かせるが、徐々に「大人であること」がその柔かな関係性にヒビを入れ始めて――。

 作者は現在、“一人前の漫画家”を目指して定期的に作品を投稿している㐂積みちるさん(@Kiseki_michiru)。「深夜のファミレス」という独特の空間を舞台に、人生の機微を描く手掛けた経緯など、話を聞いた。(望月悠木)

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