【漫画】少年と少女の甘酸っぱい会話劇に衝撃の結末!? Twitter漫画『星に願いを。』に驚きの声

ーー本作は車で夜道を走行していたときに考えた、この夜の闇が明けて世界が崩壊していたらという想像から思い浮かんだと伺いました。想像したことからどのように本作を創作されたのか、教えてください。

羊の目。:世界が崩壊してしまっているというオチをはじめに決めました。崩壊した世界を描きたかったので。

 世界が崩壊していることを知っているのは自分だけなので、最後のページ以外は背景を描かないようにしたり、結末に触れないようにしつつ登場人物の台詞を考えるなど、作中の真実を読者に悟られないようにしました。

ーー作品をつくる際、どのようにインスピレーションを得ているのか教えてください。

羊の目。:作品のアイデアが浮かばないときには、外を歩いています。例えばある日、ご高齢の男性の方と孫と思わしきお子さんが歩いていて、子どもが歩きながらおそらくおじいちゃんに買ってもらったゲームのパッケージを食い入るように眺めている光景を目にしました。あぁ、あのゲームはおじいちゃんに買ってもらったんだなとか、道ゆく人のバックボーンを考えるとお話がひとつできるのです。

ーーSNSでは『星に願いを。』の続編となる漫画も公開されています。

羊の目。:今後も崩壊した世界を舞台に物語を描いていく予定です。なぜ世界が崩壊したのか、なぜ生き残ったのかがあのふたりなのかーー。僕のなかでは設定が決まっているので、少しずつ描いていければと思います。

ーー羊の目。さんが手掛けてきた作品とは一線を画すシチュエーションだと感じました。

羊の目。:今までは教室や学校のなかなど、箱庭的な場所で起きていることを描いてきました。今回は学校からどんどん外に出ていく点は、これまでの作品とは異なる部分だと思います。

 また建物の全体像を描く機会が少なかったので、倒壊した建物を描くことにむずかしさを感じています。漫画『AKIRA』を見て勉強しながら、背景を描いています。

ーー羊の目。さんは高校生のころからバンドを組み音楽活動をされていると伺いました。

羊の目。:今も音楽活動は続けていますが、高校生のころはもっと夢中になっていましたね。当時は友人と共にバンドを組み、地元のライブハウスに通っていました。そこは学校では関わらないような、親でもなく教師でもない、バイト先の店長でもない大人の方々がいたんです。地元にはライブハウスがひとつしかなかったので、他校の生徒も多かったです。色々な人がいる不思議なコミュニティでした。

 通っていた高校では自分はさえないタイプだったと思うので、音楽を通じて学校では得られなかった人間模様を経験したり、目にすることができました。そんな経験が作品につながっているような気がします。

ーー羊の目。さんの作品は、人と人のつながりに焦点を当て描かれているものが多いと感じます。

羊の目。:もともと人間模様を描こうと思っていたわけではありません。僕は漫画だけでなく、映画や小説も好きなんです。自分もストーリーをつくりたいという思いから、漫画作品を描いています。ストーリーを描きたいという思いの延長線上として、人間模様を描くという手段を選んだのだと思いますね。

 また自分の中には「4コマ漫画=ギャグマンガ」というイメージがあったのですが、4コマだけでどこまでストーリーを描くことができるかという挑戦したいと思っていました。

ーーストーリーをつくりたいという熱量はどこから湧いてくるのですか。

羊の目。:例えば、すごく上手なギタリストの演奏を見てギターの練習を頑張ろうと思ったりとか、プロサッカー選手の試合を見てサッカー少年がボールを抱えて練習に行くようなこととか。そんな気持ちと同じで、すごい作品に出合うと、自分もこんなすごい作品をつくりたいという思いが湧いてくるんです。そんな体験が作品をつくる原動力になっていると思います。

ーー羊の目。さんがつくりたい作品像を教えてください。

羊の目。:誰も想像つかないけど、誰もが納得する話をつくりたいです。

 

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