川村壱馬が語る、THE RAMPAGEの顔役としての覚悟 「今の僕にとって恋愛は必要ない」
THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカリスト・川村壱馬が、1stフォトエッセイ『SINCERE』を6月23日にリリースした。自身初となるロサンゼルスにて撮影が行われた本作。フォトグラファー・HIRO KIMURAが、様々なシチュエーションによって変化する川村の繊細な表情を切り取った一冊で、THE RAMPAGEとして活動する際とはまた異なる魅力を感じることができる。エッセイパートでは自身の人生を振り返りながら、これまでに語られてこなかった数々のエピソードとともに、真っ直ぐな想いを語っている。川村壱馬という個人が濃密に詰まった『SINCERE』について、撮影秘話や込めた想いを聞いた。(編集部)【インタビュー最後にサイン入りチェキプレゼント企画あり】
人がやっていないことに挑戦
ーータイトルの『SINCERE』はどのように決まりましたか?川村:幻冬舎さんから5つほどタイトル案をいただいて、その中から選びました。タイトルの横に「誠実な」とか「心からの」と単語の意味が書かれていて、直感的に「これしかない」と思いました。フォトエッセイの内容ともぴったりだと思います。
ーー初めて訪れたロサンゼルスで撮影したとのこと。どんなことが印象に残っていますか。
川村:2019年の秋頃にロサンゼルスに行かせていただいて、それ自体もすごく印象的だったのですが、何より感銘を受けたのは、撮影チームの皆さんが心を一つにして、作品に対して妥協なく取り組んでいたことです。初対面同士の方もいらっしゃいましたが、あっという間に意気投合して、良い本にするために全力を尽くして下さいました。僕自身も本当に楽しくて、撮影最終日の前日には「明日でもう終わりか」なんて呟いてしまったほど(笑)。本当に人に恵まれた現場でした。
ーー今回のフォトエッセイは、川村さんのファッションも大きな見どころです。
川村:ファッションでは、僕のいろんな引き出しを開けることができたら良いなと思っていたのですが、スタイリストの方はやはり僕のことをとても理解してくださっていて、想像以上に素敵な仕上がりでした。フィッティングでいくつかパターンを出していただいた時からバッチリで、僕自身も楽しみながら着ることができました。同性の方にも、ファッション誌の感覚で見ていただけたら嬉しいです。
ーープライベート感のあるショットも印象的で、特に手料理を振る舞うカットは川村さんの優しさがにじみ出たファン垂涎の仕上がりかと。
川村:改めて言われると照れ臭いですね(笑)。手料理のシーンはロサンゼルスに着いた直後に撮ったものです。飛行機の到着時間が遅れたため、慌てて準備して撮影したんですけれど、カメラマンのHIRO KIMURAさんは一流の方で、僕も一気にその世界観に入ることができました。あとから見返して「自分はこういう表情もするんだな」と感じたので、引き出してもらった部分が大きいと思います。作る料理は、ブログでファンの方から募ったアイデアをもとに選んだものなので、そこも楽しみにしてほしいです。
ーー肌を大胆に見せたセクシーカットもあり、思わず目が釘付けになりました。しなやかに鍛えられた肉体もさることながら、色気を湛えた表情も見事です。川村:このシーンも最初の方に撮影したのですが、周りのスタッフさんが良い空気感を作ってくださったおかげで、しっかり気持ちを込めて臨むことができました。前のシーンですでにスタッフさんとの信頼関係ができていたので、照れもなかったです。
ーー中盤では、川村さんが中性的なメイクをしたカットもあります。モノクロなのもクールで、アート性の高い写真だと感じました。
川村:前半のプライベート感のある写真に対し、アートに振り切った写真も撮りたいと思って、あまり人がやっていないことに挑戦してみました。途中で髪を切ったり、手にメイクの黒い液体をつけてみたり、普通の写真集ではなかなかない、ぶっ飛んだ表現になっていると思います。
ーー夜のロサンゼルスの街中での撮影はいかがでしたか。
川村:シンプルに街を練り歩きながら撮っていきました。途中でバンクシーの絵を見つけたり、ロサンゼルスならではの空気感を感じることができたのが良かったです。日本だと、街中で撮影していると注目を集めてしまうと思うのですが、そういうこともなかったので、リラックスした表情が出ていると思います。
ーー今回の撮影で、写真ならではの自分の見せ方など、表現者として学んだことがあったら教えて下さい。
川村:街の雑然とした感じも、写真になるとアートとして美しくなったりすることに感銘を受けました。写真を通すことで、実際に見る風景とはまた違った魅力が立ち上がってくるというか。また、場所やシチュエーションによって、自分の表情も変わっていくことにも気づきました。パワースポットみたいな感じで、その場の空気からもらったものをアウトプットしているようなイメージです。
ーー川村さんは役者としても活躍しています。『SINCERE』を読むと、その世界観にすっと染まっていくのが得意なのかなと感じました。被写体になるのは、演技をする感覚に近いものがあるのでしょうか?
川村:僕の場合は、セリフがないだけで、基本的には役者をやるときと同じような感覚でした。そのシチュエーションに合った自分になりきるというか。常に理想としている自分像に向かっているタイプなので、普段から川村壱馬を演じているような感覚もあるんですけれど、その感覚をいい意味で撮影にも活かせたのかなと。理想に向かっている状態の自分もまた、偽らざる自分自身だと捉えているので、無理なく役に入り込めるのかもしれません。