Mr.Children、UNISON SQUARE GARDEN、幾田りら、EXO、STARGLOW、Reol……注目新譜6作をレビュー
New Releases In Focus
毎週発表される新譜の中から注目作品をレビューしていく連載「New Releases In Focus」。今回はMr.Children「Again」、UNISON SQUARE GARDEN「アザレアの風」、幾田りら「パズル」、EXO「Crown」、STARGLOW「Star Wish」、Reol「DEAD CENTER feat. LiSA」の6作品をピックアップした。(編集部)
Mr.Children「Again」
前作『miss you』以来2年5カ月ぶり、通算22作目のオリジナルアルバム『産声』(3月25日リリース)。メンバー自身が“Mr.Childrenの音楽が秘める無限の可能性”を探求し、自らの音だけに向き合って制作されたという本作から最初に届けられた「Again」は、このバンドの新たな高みを予感させるに十分な楽曲だ。ピアノや管楽器も取り入れられているが、軸にあるのはあくまでも4人の音。ギター、ドラム、ベース、ボーカルが生々しく絡み合い、鋭利な緊張感と大らかな解放が共存するサウンドへと結びついてるのだ。歌詞の核にあるのはおそらく〈もう一度やり直すだけ〉というフレーズ。日本の音楽シーンに輝かしい功績を残してきたMr.Childrenは今、何度目かのリスタートを切った。その向こうにある音楽をぜひ、多くの音楽ファンと共有したい。(森)
UNISON SQUARE GARDEN「アザレアの風」
TVアニメ『うるわしの宵の月』(TBS系)エンディング主題歌で、オープニング主題歌「うるわし」とともにUNISON SQUARE GARDENが担当。高校生の青春ラブストーリーに結成20周年を超えたロックバンドとは一見ミスマッチに思えるかもしれないが、そこは作曲者・田淵智也(Ba)の腕の見せどころ。バンドサウンドに柔らかい鍵盤と甘酸っぱい言葉を合わせ、全アニメファンの胸をキュンとさせるポップソングに仕上げてきた。また、それを歌うのが斎藤宏介(Vo/Gt)であるところも絶妙なバランスで、いい意味でロックっぽい熱量を持たない、いくら時間が経っても加齢を感じさせない、彼だけの透明感が最も輝く形になっている。こういう仕事ができるバンドは貴重。(石井)
幾田りら「パズル」
「ロマンスの約束」「スパークル」「恋風」に続く、恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。』シリーズ(ABEMA)の新主題歌「パズル」。気になる人と出会い、少しずつ思いが募って、“君”の隣にいる場面を思い描いたり、心を揺らし続ける自分を少し不安に思ったり。言葉、リズム、サウンド、ボーカルを自在にパッチワークしながら、恋に落ちていくプロセスを鮮やかに描き出したポップチューンだ。軽やかに飛び跳ねながら、徐々にエモさが加わっていくメロディ、そして〈この気持ちにもう嘘はつけない〉というストレートなフレーズのバランスも見事。決して大仰になりすぎず、心地よいテンション感を保つボーカルには、何度もリピートしたくなる吸引力が宿っている。(森)
EXO「Crown」
2年6カ月ぶりのカムバックアルバムとなる『REVERXE』からのタイトル曲。大切な人を王冠(=Crown)になぞらえ、必ず守り抜くという切実な思いを歌った内容で、トラップをベースにした重厚なサウンドと、世界観はさながら城塞の中で生死をかけて姫君を守る王様のよう。ゴシック風のMVも決して大袈裟ではなく、ボーイズグループのトップを走ってきたEXOの健在ぶりを力強くアピールしている。美しく揃った歌唱パート以外に、ラップもあればシャウトに近い発声もあり、バックではヘヴィメタルに分類されそうなギターが鳴り続けているのだが、メンバーから放たれる“王”の気品が少しも崩れないところがすごい。(石井)
STARGLOW「Star Wish」
BMSG主催オーディションプロジェクト『THE LAST PIECE』から誕生した、RUI、TAIKI、KANON、GOICHI、ADAMの5人組ダンス&ボーカルグループ・STARGLOW。デビュー曲「Star Wish」は、彼らのスタイルと意思が明確に示されたナンバーに仕上がっている。ギターのストロークとオーガニックな手触りのビートを軸にしたトラックに乗るのは、〈絶対の無い世界で/絶対を誓い合っていたい〉というパンチライン。ラテンの風合いを取り入れたアレンジは、このグループが最初からグローバルを視野に入れていることが伝わってくる。またメンバーそれぞれの声の個性が際立っているところもポイント。決して派手さはないが、だからこそこの先もシェアされ続けるであろう、タイムレスな魅力を備えた楽曲だと思う。(森)
Reol「DEAD CENTER feat. LiSA」
Reolのニューアルバム『美辞学』収録曲のひとつで、LiSAを迎えた初共演コラボ曲。リスペクトする椎名林檎と同じくらい声色や発声法を変えて“ひとり七変化”を楽しませてくれるのが普段のReolだが、ここではあえてダーティーボイスのラッパー役に徹している。そうすることでまっすぐ抜けていくLiSAの歌声が際立ち、同時に、ふたりの声が重なった時にテンションの高い曲がキンキン響きすぎない効果を生んでいる。マルチな表現者・Reolのプロデュース能力を改めて感じる一曲。それにしても、〈小さな巨人〉で〈規格外レディ〉で〈高貴なセヴンスターズ〉と続くセルフボーストの語彙力よ。出自は違っても普段から親友だというふたりの相性は想像以上。(石井)



























