SKY-HIが信じる本気で夢へ立ち向かう10代の力 『THE LAST PIECE』ファイナリスト10名、デビューへの王手
そして、ついに迎えた本番。きらびやかなステージにSKY-HIが現れ、最終審査の開幕を宣言する。
「『全ての10代と、かつて10代だった全ての人へ。』というスローガンを掲げて、今の日本でもう一度大きな綺麗事や大層な夢物語を叶えられる空気を取り戻すためには、彼らみたいな本気で夢に命をかけてしまう若者の力だと心から信じ、その力をいちばん近くで受け続けました。『夢の見方を教えていこう』なんて偉そうなことを言っていたのですが、彼らに夢を見させていただいていたのは僕のほうでした。一緒に夢を見られたこの期間を、心から嬉しく、誇りに思います」。

そんなSKY-HIの言葉のあと、10人が入場。緊張の面持ちではあるが、その目には静かな情熱が燃えているように見える。観覧席には、コレオグラファーのOguri、NOPPOをはじめ、トレーナーのりょんりょん先生、なつき先生、まりこ先生、クリエイターのBANVOXと、このオーディションを支えてきた面々。さらに、BMSG所属アーティストであるMAZZEL、REIKO、HANAも集結し、3つ目のボーイズグループが誕生する瞬間を見守る。


まずは10人での課題曲「PIECES」から披露することになるが、SKY-HIが「この曲を披露していただくにあたって、一緒に見てもらいたい人たちがいる」と伝える。困惑気味のファイナリストの前に現れたのは、REN、YU、HAL、ISANA、RYOTO、KEITO、AOI、SHO、KAIRI、COTA――これまで一緒に夢を追いかけてきた仲間たちだった。RENは瞳を輝かせながら、「いざ目の前にきてみると本当にかっこよくて……頑張って。応援してます」とエールを贈る。


SKY-HIも「世界一かっこいいよ! 最高のステージを見せてください。よろしくお願いします!」と叫んで背中を押し、いよいよ「PIECES」のパフォーマンスが始まる。
10人がお互いの絆を確かめるようにして組んだ円陣。包み込むような優しい歌声。夢を掴もうとするよう天に伸ばした手。もがきながらも大切な何かを慈しむような表情。THE LAST PIECEというプロジェクトで過ごしてきた日々や得たもの、感じたことのすべてを放つような、包容力にあふれた感動的なパフォーマンスを見せる。




〈こぼれ落ちる涙も/痛みだけではないんだと/言い切れる日まで待とう/僕がいて君がいた〉〈確かなことが/ひとつだけ/愛し合った日々は/消えやしない〉〈あいつが流した涙の理由がわかった〉。そんな言葉を受け取ったのは、10人の最終メンバーだけでなく、途中で別れてしまった仲間たちも同じだった。彼らにもまた、強い思いが一人ひとりの表情に表れていた。微笑みながらステージを見つめるSHO、大きな目を潤ませるAOI、ポロポロと涙を流すYU――。その様子こそが、10人のパフォーマンスに込めた思いが確かに届いていることを証明していた。
最後は再び肩を組んで円陣を作り、「ラストピース!」と力強く叫び、パフォーマンスを締めくくった。




「最高でした、ありがとうございます」とファイナリストを迎えるSKY-HIの目にも涙が滲んでいる。「『今までの俺が生きてきた人生そのものに意味があったんだよ』って、パフォーマンスに言ってもらえたような気がして。絶対まだ泣いちゃいけないところなんだけど、めちゃくちゃ心にきました」と、涙が零れるのを必死に堪えながら伝えた。


パフォーマンス終了後、TAIKIは「本番は『想いが届けばいいな』という思いでパフォーマンスしたので、伝わってきたらいいな。この歌詞を読むだけで『最終審査かましてやろう』っていう気持ちにもなったので、本当に大切な一曲になりました」と語り、RUIは「お僕も歌詞をみんなに向けて書いたんですけど、合宿中の記憶が蘇ってきて、シンプルに『楽しかったな』って思うし、それを絶対に忘れないで、これからのアーティスト人生をやっていきたいし……」と、途中で言葉に詰まる。泣きそうなのを誤魔化したのか、そのまま「NYCバイブス忘れんなよって話です」と続け、冗談を交えて笑いを誘う。そして、観覧席にいるRYOTOに手を振ると、RYOTOも無邪気な笑顔で振り返し、変顔まで披露。合宿中の様子が一瞬で蘇ってきたその光景に、SKY-HIも思わず「RYOTOだ!」と笑った。


合宿に見学で訪れていたMAZZELのRYUKIは「誰よりも輝いていたなと思うので、一緒にこれから活躍していく仲間として応援できて嬉しいです」とコメントし、HANAのCHIKAも「本当にヤバい」「めちゃくちゃ感動しました」とストレートな言葉で絶賛。りょんりょん先生は、SKY-HIに「社長、私、若返った気分です」と語りかけ、「あなたたちの心がかわいくてね、合宿中も誠実で素直ですごく楽しかった」「『幸せをありがとう』っていう気持ちです。よくがんばった」とまるで母親のような愛に溢れる言葉を寄せる。Oguriも「自分が思い描いて作ったものの何倍の素敵な作品に昇華してくれた。より音楽が好きになって、よりダンスが好きになって、早くステージに立ちたいと思わされました」と称えた。

多くの人の心を震わせるパフォーマンスで、今までの努力や時間を刻み込んだファイナリストたち。最高に尊いステージを作り上げ、一つ目の課題曲は終了となった。
次回、ついにTHE LAST PIECE最後のステージ「Moonchaser」が幕を開ける。幾度もの試練を越えてきた彼らは、たどり着いたこの大舞台でどんな夢を見せてくれるのか。そして、デビューの切符をその手に掴むのは誰なのか。すべての答えが明らかになる。


































