BMSG名物のクリエイティブ審査へ! 『THE LAST PIECE』4次審査開幕、チームで見せる“音楽性”と“還元力”
BMSGの新たなボーイズグループ結成へ向けたオーディション『THE LAST PIECE』Ep.05が、7月25日に公開された。
今回から始まる、10日間の4次審査合宿。舞台を海の見える小学校へと移し、20名の新たな夢の旅路が始まる。体育館に集まった参加者。そこへ、本プロジェクトのテーマ曲「At The Last」(SKY-HI)をなぜか自分のスマホで流す“セルフBGMスタイル”で登場し、笑いを生むSKY-HI。さらに、SKY-HIが「髪切った?」と軽く問いかけ、戸惑った参加者たちが「……誰がですか?」とツッコみ、爆笑が巻き起こる。

涙の別れで終わった3次審査から一変し、なんとも和やかなムードで始まった4次審査では、BMSG名物のクリエイティブ審査を実施。メロディから歌詞、振り付けまでをチームで作り上げる、難易度の高い審査だ。課題となるトラックは、世界を舞台に活躍するアーティスト/音楽プロデューサー・BANVOXが手掛ける。この審査でSKY-HIは、参加者の“音楽性”、そして“自身のスキルをチームに還元する力”を見たいという。参加者たちには「自分らしさとは何なのかに向き合ってほしい」と言葉を残した。

参加者は、4人×5チームに分けられ、この課題に挑む。Team Aのメンバーは、KANTA、SHO、GOICHI、KEITO。前回は全員がバラバラのチームで、一緒に審査に取り込むのは今回が初めてのメンバーだ。作曲未経験のメンバーも居るなかで舵を取るのは、作曲経験が豊富なSHO。積極的にアイデアをメンバーに提案しながら、曲の構成を作り上げていく。歌詞のテーマは全員で話し合った結果、架空の恋人“Lily”へのラブソングに決定した。

曲は少しずつ形になっていくが、レコーディングの段階で問題が発生。それは、4人全員が歌えるキーの高さになっていなかったことだ。思うように歌えず実力を発揮できていない彼らに、SKY-HIは「素敵な服を作る作業と自分に似合う服を作る作業ってだいぶ違うから」と現実的なアドバイスを送る。それを受けた4人は、即興で歌いながら新たなメロディを探すことに。すると、KEITOの歌ったメロディを耳に留めたSKY-HIが、それを元にサビのアイデアを提供。「このままだと、このチームは沈没してしまうかもしれない」と危惧したSKY-HIのサポートだった。翌日、4人はメロディを作り直すべく、さっそく話し合いを始める。そのなかでSHOは、前日SKY-HIから提案されたKEITO発案のメロディを細かく切って使うアイデアや、まったく新しいメロディなど、さまざまな案を上げていく。しかし、4人の意見は上手くまとまらず、これまで和気藹々としていたチームの雰囲気は徐々に重たくなってしまうのだった。

そんななか、遠慮気味だったKEITOが「自分が作ったからって思われるのが嫌で言わなかったんですけど……」と、例のメロディを刻むのには反対だと打ち明ける。するとKANTAも間に入り、「たぶんKEITOは、日髙さん(SKY-HI)からもらった音を最初から『刻もう』って言ったのに納得いってない」とKEITOをフォロー。このやりとりをきっかけに、GOICHIも「俺はやっぱり最初のメロディがいいなって思っちゃってる」と意見を出し、徐々に全員が本音を吐露し始める。それを受けて、チームをリードしていたSHOは、「みんな本気のなかでひとつの作品を作るのは難しいけど、なるべくみんなの意見を取り巻いていきたい」と、カメラの前であらためて意気込んだ。


その後も、メロディを模索し続ける4人。そんな彼らの前に、SKY-HIとともに現れたのは、『THE FIRST』に参加し、それぞれがソロアーティストとしてデビューしたREIKOとAile The Shotaだった。実はSKY-HIは、参加者の先輩である彼らに、Team Aについて「ほかのチームよりいい曲にしないといけないっていう、プレッシャーを感じているのかも」と事前に相談していたのだ。そんなSKY-HIの思いを受け取ったうえで、様子を見にきたふたりは、彼らのパフォーマンスを抜き打ちチェック。しかし、SKY-HIの心配とは裏腹に、4人はしっかりまとまった楽曲とクオリティの高いパフォーマンスを披露する。なかでもKANTAは、REIKOに「いい声だし、ラップもできる」、Aile The Shotaに「踊りヤバい。訳わかんないくらい上手かった」と絶賛されるほどの出来栄えだった。

苦悩しつつも4人が力を合わせて仕上げた「Lily」。メンバー間の空気感が張り詰めた瞬間もあったが、本番前日には全員で海へ行ってリフレッシュする仲に。なぜか水泳帽とゴーグルをつけて完全装備で挑むGOICHIを先頭に、SHOとKEITOも、服のまま海へ飛び込んで大はしゃぎ。そんな3人を横目に、KANTAは少し離れた場所で波を眺めながら、自分の歌について向き合うのだった。そんなひたむきな姿勢が功を奏したのか、歌唱歴1年未満のKANTAがついに覚醒。仮レコーディングでは、SKY-HIやREIKOから受けた歌い方、発音に関する細かなディレクションを一瞬で理解して実行し、自身の実力をどんどん高めていく。その成長スピードは、Aile The Shotaに「怖いな、なんか。ずっと上手くなってく」と言わしめるほどだった。また、GOICHIの色っぽい歌声を聴いたSKY-HIが「『女性陣、耳塞いでくださーい!』じゃん!」と、HANAを生んだオーディション『No No Girls』でちゃんみなが発した名言のパロディで笑いの輪が広がる場面も。


濃密な10日間を経て迎えた本番。4人は自分たちで作り上げた楽曲「Lily」で、近づけば遠ざかる波のように夢への純粋な恋心を伸びやかな歌声とスタイリッシュなダンスで表現していく。アイコンタクトを交わし合いながら、活力に満ちた表情でパフォーマンスを繰り広げた。ラストに余韻として残る静かな波音がまだ消えないうちに、瞳を潤ませたSKY-HIは「最高!」と叫びながら手を叩く。「音楽に対して誠実に本気で向き合っていた」と4人の姿勢も高く評価した。
続くTeam Bは、ADAM、KEI、KAIRI、AOIの4人。KEI以外は、作詞作曲経験がほぼないが、手探りながらもADAMが積極的に出したアイデアをもとに、構成や歌詞について話し合う。仮レコーディングでTeam Bの様子を見たSKY-HIが、「すでに相当バランスがいい。曲の展開もまとまっている」と安心するほど順調な滑り出しだ。

しかし、ラップ初挑戦のAOIと作詞初挑戦のKAIRIは苦戦。なかでもKAIRIは、ほかのメンバーが布団に寝転んで談笑しているあいだも、別室でひとり歌詞に向き合っていた。そんなKAIRIを救ったのは、やはりREIKOとAile The Shota。KAIRIが歌詞に悩んでいることを打ち明けると、REIKOは「チーム感がもっとあると、最強になるんじゃないかな」、Aile The Shotaは「全員がこの曲を共通で説明できるようになると、自分のバースを書きやすくなる」とアドバイス。これを受けたKAIRIは、楽曲のテーマである“夢”をチームメンバーと共有しようと立ち上がる。

4人は教室で輪になり、自分の過去や夢について打ち明け合う。今まで多くのオーディションに落選してきた苦い経験と、それでも諦めずに努力してやりたいことを見つけたこと、そしてBMSGへの思いを言葉にするKAIRI。地元で応援してくれる家族のためにも「デビューしたい」という熱い思いを語るAOI。7歳で芸能界に入るもさまざまな事情に揉まれてうまくいかず、BMSGで見つけた幸せな今を歌詞にしたというKEI。そして、芸能の道を歩み出すのが遅く、そのためデビューも逃してきたが、自分を信じることを貫くADAM――。自身のコアな部分を語り合うことで、仲間への理解を深めた彼らは、再び“夢”という大きなテーマに向き合い、歌詞を練り直すのだった。

歌詞やメロディを磨き上げて迎えた2回目の仮レコーディングでは、努力の甲斐あってか、見事なテイクを連発するメンバー。特にADAMは、オリジナリティあふれるフロウで、SKY-HIやREIKO、Aile The Shotaから大絶賛を受ける。実は、このメロディはADAMひとりの力で生み出したものではなかった。この日の朝、ADAMが相談していたのは、別チームのTAIKI。自分のよさを最大限引き出せるメロディを追い求め、BMSG TRAINEEとしての経験が豊富なTAIKIにアドバイスを求めていたのだ。TAIKIは当たり前のようにチームの垣根を越えてアイデアを出し、ADAMの歌にとことん向き合っていた。自分の歌に自信を持ち始めていたADAMだったが、その自信はボイストレーナー・りょんりょん先生のレッスンで打ち砕かれることとなる。「なんて歌っているのかわからない」「下を向いて歌ってる」と基礎から厳しい指摘を受けるADAM。それでも彼は「おっしゃっていただいたことをモノにすれば、それが自分の武器でしかない」と前向きにとらえ、プロの世界に食らいついていく。高音の出しにくさに苦しんでいたAOIは、SKY-HIのちょっとしたアドバイスをしっかりと自分の力にプラスして、伸びやかな歌声を出せるほどに成長する。

強い絆を築き、自身を高め続けてきたTeam B。ついに迎えた本番では、「So what?」と名付けた楽曲で、これまでの人生とこれからの未来を叩きつける。その自分たちのストーリーは、学校という舞台を活かした机と椅子を使う振り付けも加わり、まるでMVのような完成度の高いパフォーマンスが繰り広げられていく。SKY-HIはもちろん、すべてのオーディエンスを大いに楽しませた。
パフォーマンス終了後に「最高! マジで楽しいね」と笑顔を見せるSKY-HIは、「動きが細かく決まってるけど、段取り感がなかった。ノリでやってる感が出てて、『音楽好きだな』ってすごく感じた」と彼らのパフォーマンスを高評価。Team Bのパートは幕を下ろした。






















