2025.06.30 17:00

BMSG、新オーディション『THE LAST PIECE』始動　少年たちの夢とSKY-HIが流した涙――早くも激戦の2次審査

　BMSGの新たなボーイズグループ結成へ向けたオーディション『THE LAST PIECE』が、6月27日よりスタートした。

　『THE FIRST』から誕生したBE:FIRST、『MISSIONx2』から誕生したMAZZELに続く、3組目のボーイズグループを結成するために始動した今回のオーディション。「夢を見にくい現代に生きる10代に、夢の見方を教えるプロジェクトを作りたい」というSKY-HIの思いから、参加者は10代に限定（2025年1月31日時点で19歳以下を対象に募集）。「全ての10代と、かつて10代だった全ての人へ。」をキャッチコピーに掲げ、視聴者にも夢を見させるプロジェクトを目指し、始動した。

　Ep.01では、1次の書類審査と、2次の対面審査の模様に密着。参加者は、一般公募者と、BMSGの研修生であるBMSG TRAINEE。そのなかには、過去のオーディションで脱落したものの、すでにライブや音源リリースなど多くの場で活躍をしてきたRUI、TAIKI、KANONの姿もあった。いちばん長くBMSGのトレーニングを直に受けてきた3人はもちろん、集結した参加者たちの才能は、SKY-HI曰く過去最高レベル。「BMSG集大成のグループが生まれる」とも示唆していた。

「【THE LAST PIECE 本編】Ep.01 / Show Your Dream」より — SKY-HI

　まずは書類審査からスタート。応募者一人ひとりのパフォーマンス動画を丁寧にチェックするSKY-HI。一般公募者のなかから、新たな原石を次々と発見していく。この書類審査の時点でSKY-HIを唸らせる者もいた。

　続く2次審査。劇団経験を活かした表現力が光るKAN、完全独学でハイクオリティな歌とダンスを披露したRAITO、これまでもBMSGのオーディションを受け、今回もマレーシアからオーディションのために来日したA.J.、独自性の高い溢れるダンスで度肝を抜いたKANTA――。なかでも美しいハイトーンで高い歌唱力を見せたRYOTOに、SKY-HIは「（次の審査で）また会いましょう」とその場で伝えるほどの惚れっぷりであった。

　一方、長く見守ってきたBMSG TRAINEEの審査では、「TRAINEE期間が長ければ長いほど思いも強くなっちゃう」と素直な気持ちを語りつつも、「だからこそ贔屓はしたくない」「努力してフラットに見る」と、全員に正面から向き合うことを宣言するSKY-HI。低音ラップとパワフルなダンスを披露したGOICHIには、「最近表情が明るくなったようだけど何かきっかけがあったの？」と声をかけたり、また15歳にもかかわらず色気を含ませたパフォーマンスを見せたKAIRIを「何気ない瞬間のかっこよさがどんどん増していくね」と褒めたり、まるで兄のように、そして親のような表情で彼らの成長ぶりを喜んでいた。

　そして、いちばん長くSKY-HIの研修制度を受けてきた3人――『THE FIRST』に参加していたRUIとTAIKI、『MISSIONx2』に参加していたKANONには、SKY-HI自身、やはり特別な思い入れがあったよう。2次審査を直前に、彼らのプロフィールを目にし潤む瞳。「あくびしてたってことでなんとかならないですかね」と言いながら、涙を拭う。

　もちろん本人たちも、このオーディションに並々ならぬ思いを懸けており、TAIKIは「日髙さん（SKY-HI）の前であらためてオーディションで披露できるっていう形で、すごく自分的には感慨深い」と話し、課題曲に加えて、このオーディションのために書き下ろした自作ラップを披露。4年越しの夢の続きを見る覚悟と燃える闘志を表現したリリックを叩きつけ、「もうこれは文句なしでいいんじゃないんですかね」とSKY-HIも太鼓判を押す。

　RUIは、『THE FIRST』の審査でも歌った米津玄師の「感電」を歌唱。さらにスキルアップした美声を披露すると、SKY-HIは「過去最高の歌声だった」「音楽を表現する人でしかない」と絶賛する。その言葉に、RUIも「泣きそうなくらい嬉しい」と笑顔を浮かべる。

　KANONは、藤井風の「優しさ」を歌唱。しかし、高音パートで声が裏返ってしまい悔しさを滲ませる場面も。パフォーマンスを終え、「世界を見据えるより、お客さんと音楽を楽しみたい」とKANONがアーティストとしての夢を語ると、「KANONの音楽性、人間性、アティチュードについてものすごく信頼しているし、楽しみにしている」と、SKY-HIはこの数年彼を見守ってきたからこその素直な実感を伝えていた。KANONは審査を終え、「めちゃくちゃ後悔が残っています」と言っていたが、きっとこの悔しさは今の、そして今後の彼を支えるひとつの大きな経験にもなり得るのかもしれない。