『MUSIC AWARDS JAPAN』は日本における音楽賞の存在意義を更新するか 初開催からうかがえた志

 いずれにしても、こうして音楽のグローバル化を念頭に置いた音楽賞が誕生したことは注目に値する。

 「Bling-Bang-Bang-Born」は、実は今回最優秀楽曲賞以外にも「Top Japanese Song in Europe」「Top Japanese Song in North America」「Top Japanese Song in Latin America」などを獲得。海外での人気も高いということでも最優秀楽曲賞に相応しかった。

 また、ちゃんみなやAI、Awichらのステージの熱気とも相まって、日本におけるラップ/ヒップホップの存在感の高まりを印象づける「Bling-Bang-Bang-Born」の受賞でもあった。R-指定も、Premier Ceremonyでのインタビューで「ヒップホップがこんな風になるとは思っていなかった」と感慨深げに語っていた。

 受賞者が何組か会場に来られなかった点などは少し寂しさを感じさせたが、全体的には上々の盛り上がりを見せたと言えるだろう。

 音楽賞というものが“音楽の今”を実感させるものでなければならないとすれば、『MAJ』にはそうあろうとする志がうかがえる。まだ始まったばかりのこの賞が、日本の音楽シーンにどんな刺激を与え、音楽賞の存在意義を更新するものになるのか、来年以降も要注目である。

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