JO1の青春は常にJAMとともにある 念願の初単独東京ドームで示した愛と“TOP”を目指す決意

熱量冷めやらぬアンコールの始まりは「Test Drive」。川西拓実と豆原が2台のトロッコ同士が重なって停止した際に至近距離でボールを投げ合っていたり、メドレーパートでは前日と異なる「NEWSmile」、「Get Inside Me」、「With Us」の3曲を披露したりと、JO1らしい遊び心も垣間見える。今このタイミングで披露されるデビュー曲「無限大(INFINITY)」のロックアレンジ曲、「無限大(INFINITY)2025」は、5年という濃い年月が詰まってより深みのあるパフォーマンスだったように思う。

最後のMCでは、一人ひとりの素直な思いが語られた。金城は、「何から伝えたらいいのか分からないけど、いつも僕たち11人を見守ってくれて本当にありがとうございます」と丁寧に紡いだ後、「このメンバーで良かった〜!」と安堵したような表情に。
豆原は、「JO1がデカくなっていくにつれてJO1という存在に恐怖が伴います」「メンバーがすごくかっこいいからこそ、自分には何か足りてないんじゃないかと思うこともあります」と本音を漏らす。「だけど、このステージに立った時、皆さんを見てこんなにたくさんの人に支えられているんだと思うことができました」「僕にとってメンバーは相棒であり、仲間であり、ともに進んでいく家族のようなものなので、これからもこの11人で歩んでいきたいと思います」――最年少の彼から明かされた心境はあまりにも誠実で前向きなものだった。
川西は、ワールドツアーを経てグループがどんどん大きくなる一方、距離を感じるファンもいるかもしれないことに思いを馳せたのか、「僕ら11人、JO1は絶対みんなの元に帰ってくるから、心配しないで『ただいま』と言ってくれたらと思います」「このライブが終わった瞬間にJO1の第二章が始まると思います。みなさん着いてきてくれますか! 一緒に行こうよ!」と歩幅を合わせた。
河野は、「人は1日に、“朝白湯を飲む”とか6万回選択をするらしいんですけど、僕は6年前にオーディションを受けるって決めて良かったなと思います」「(JO1とJAMは)WIN-WINな関係じゃない!? もっと幸せになりたいしもっと幸せにしたいです」と明るい表情で宣言した。
白岩は、「メンバーが健康で11人揃ってステージに立っていること、JAMの皆さんが幸せそうにしているのを見られたこと、嬉しいなと思います」「俺は先に夢を叶えました。なので次はあなたの番です。僕はずっとここで待ってます。お互いまた成長した姿で会いたいなと思います。そして忘れそうになった時、やっぱ瑠姫やばいな、JO1やばいなって思わせるためにここに戻ってくるので待っててください」と約束した。
川尻は「毎日、後悔がないと言い切れる人は少ないと思うけど、70%の日があっても、120%の日があっても、確実に旗を刺して前に進んでいると思います」と涙ぐむ。そんな川尻に近寄り、衣装のショルダーバッグを開いて「ここに涙入れるといいよぉ」と寄り添う川西らしい優しさも見られた。
木全は、「昔の自分と、今11人の仲間達とこのステージに立っている自分を重ねると、成長してるんだなって思って」と懐古しつつ、「それもJAMが支えてきてくれたからなんだな」とあらためて感謝の気持ちを伝えた。また、鶴房は「昔、自分の名前をネットで検索してみたら水泳の背泳ぎ1位の検索結果しかなくて、その時なんか落ち込んじゃって」と、過去の悔しさがバネとなり5万人の前に立つ今に繋がっていることを明かした。

大平は「去年から始まった『JO1DER SHOW』、やり切った……」と一息つき、「“みんな”じゃなくて“あなた”のためにずっとパフォーマンスしてきました」とまっすぐに言葉を紡ぐ。そして、昔からよくライブに足を運んでいたという話の流れで、「なんで俺ステージに立てねぇんだよと反骨心を持つようになって、どうやったら、どこに行けばあそこに立てるのか逆算してここまできました」とどうしても叶えたい夢だったことを明かす。「挫けることも絶対にあると思うんですけど、心から応援しているので絶対にその目標に向かって走ってください」「あなたのためにこれからも頑張っていきたいと思います」――この言葉は、夢を追いかける誰かの心にきっと届いたと思う。
佐藤は「お疲れっす」「結構楽しかったね!」とあっけらかんとしつつ、「僕ってダチョウなんですよ」「何も考えず、メンバーの後を追いかけてる」とダチョウトークを交えながら謙虚に語り、最後にはここまで支えてきたスタッフに感謝を伝えて、彼らしくポジディブに締めくくった。
與那城は「僕も歌手という夢を追いかけて上京してきました。振り返ると、夢を追いかけるのは甘くないし辛い道だけど、“無理じゃない道”だと思います」と語る。そして、「‘WHEREVER WE ARE’というタイトル通り、JAMの皆さんがいるところには僕たちが駆けつけます」とも。中盤のVCRで「僕はリーダーで権限があるので、行ってほしいところがあれば言ってください。1人でもJAMがいるなら僕たちはそこに駆けつけるので」と語っていた言葉は、間違いなく本心なのだろう。

アンコール最後は「飛べるから」。木全の「羽がなくても飛べます。皆さん一緒に歌いましょう」という言葉がまっすぐ胸に沁みわたる。2022年公開のドキュメンタリー映画『JO1 THE MOVIE「未完成」-Go to the TOP-』の主題歌でもあっただけに、與那城が「やっと11人で歌えました!」と嬉しそうにしていたのも印象的だった。
そして、「最後の曲行っちゃう? 行けるよな!?」という豆原の掛け声を合図に、ダブルアンコール曲「Bon Voyage」が正真正銘のラストを飾る。花道からセンターステージ、そしてその先を左右に伸びる花道までT字の噴水が盛大に吹き上がる。自分たちを「未完成」だと語る彼らにとって、與那城の言葉通り、まさに、JO1の終わらない“冒険”とこれからの未来への希望を象徴する1曲だ。

メンバー全員が去った後、1人残ったリーダーの與那城は最後に、「今日は本当にありがとうございました!」深々と頭を下げ、「愛してる」と言い残してステージを後にした。そして、「僕たちを選んでくれてありがとうございます。これからは僕たちがTOPに連れていきます」とも。VCRでメンバーが口を揃えた次の目標は「ドームツアー」。きっと、その日も遠くないはずだ。
7月4日には、JO1のドキュメンタリー映画第2弾『JO1 THE MOVIE「未完成」-BonVoyage』が全国公開されることも決定した。「私の青春はあなたと共に どこにいても」――終演後にスクリーンに現れたその言葉通り、JO1とJAMはこれからも“TOP”を目指し、未完成な旅路をずっと一緒に歩んでいくのだろう。

























