乃木坂46「ネーブルオレンジ」は派手さはないが“豊か”である 井上和×中西アルノによるボーカル表現の極み
「懐かしさの先」「タイムリミット片想い」の“乃木坂46”らしいサウンド
MVでは、1人の時は物憂げに海を見る井上と、1人で映画館から笑顔で出てくる中西という対比を描きつつ、矢口渡駅のホームで2人の目が合うという映像が美しく、さらに東急線のさまざまな駅に立つ乃木坂46のメンバーたちの姿も挿入されます。かと思うと、舞台が突然、洋風の列車になる大胆さにも驚きました。シンプルな内容の歌詞をもとに、池田大監督が世界を幾重にも広げていることに興奮しました。
全形態共通のカップリング曲である「懐かしさの先」は、2025年に卒業した与田祐希をセンターにした楽曲であり、TYPE-Bに収録されている「タイムリミット片想い」は、今年加入した6期生による初の楽曲です。ともにサウンドにおける“乃木坂46感”を意識的に強調することで、それぞれの旅立ちと新生活を描いているかのようだと感じました。

























