BALLISTIK BOYZ 日髙竜太&砂田将宏、PSYCHIC FEVER 中西椋雅&小波津志、海外を経験したから言える「EXILE TRIBEは最強」

2024年、EXILE TRIBEはさらなる飛躍を遂げた一年となった。NEO EXILEと呼ばれる次世代4グループが『BATTLE OF TOKYO 〜Jr.EXILE vs NEO EXILE〜』(以下、『BOT』)に登場し、グループの垣根を越えたアツいバトルを展開。また『LDH LIVE-EXPO 2024 -EXILE TRIBE BEST HITS-』(以下、『LIVE-EXPO』)ではEXILE TRIBE総勢12グループが一同に集結するなど、グループを超えてEXILE TRIBEが一丸となってシーンを盛り上げた。一方で2024年は海外での活動も積極的に行ってきた。
今回リアルサウンドでは、2024年にデビュー5周年を迎え、単独武道館公演を成功させたBALLISTIK BOYZから日髙竜太と砂田将宏、同年1月にリリースした「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」が世界各国でヒットしたPSYCHIC FEVERから中西椋雅と小波津志を招いて、インタビューを行った。ともにタイでの武者修行を経験し、一足早く海外の音楽シーンを経験した両グループから見たEXILE TRIBEの未来について話を聞いた。(編集部)※取材は2024年12月に実施
2024年はBALLISTIK BOYZ・PSYCHIC FEVERともに飛躍の1年に
――2024年は2グループともに大活躍の一年となりました。それぞれ振り返ってみて、印象的だったことは何ですか?
日髙竜太(以下、日髙):やっぱり武道館公演『BALLISTIK BOYZ LIVE 2024 "BBZ EVOLUTION"』が印象的です。ライブ映像をリリースするにあたって自分で改めて映像を確認したのですが、メジャーデビューしてからの5年が全て詰まっている、集大成のようなライブになっていたと思います。これまでまわってきたツアーやタイでの活動が全部活かされていて、第一章を締めるには良いライブになったんじゃないかなと思っています。その前は『LIVE-EXPO』でヤンマースタジアム長居に立たせていただいて。憧れていた先輩と憧れのスタジアムに立てて、嬉しさは感じていたんですけど、それと同時に、もっと自分たちも頑張らないといけない、もっと貢献できるようなグループにならないといけないというような悔しさも感じました。またああいうライブが開催された時に自分たちがどういう立ち位置で貢献できるかを考えました。
『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2024 "HIGHER EX"』は、一公演一公演ライブをやりながら「今日はうまくいったな」「うまくいかなかったな」と感じて、一人ひとりの個人が得意なものを伸ばしていったツアーだったと思います。武道館では、それを踏まえて改めてグループとして7人で勝負できたと思います。ツアーで個人のスキルに磨きをかけて、その後に武道館を迎えられて良かったです。
中西椋雅(以下、中西):PSYCHIC FEVERは、やはり「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」をきっかけにいろいろな国に行けたことが一番大きいトピックだと思います。これまではどちらかと言うと東南アジアやアジアを中心に活動することが多かったので、そこからアメリカ、ヨーロッパに活動を広げられたのは自分たちにとってすごく大きなターニングポイントになりましたし、それをきっかけに僕たちも夢や目標をより現実的に見ることができたと思います。この一曲で僕たちの人生が本当に変わったというか。引き続き自信を持って頑張っていきたいですし、この曲をバネにもっともっと僕たちの存在を広げていくにはどうしたらいいのか、僕たちの中にもアイデアが出てきているので、2025年はそういうことにもっと挑戦していきたいなと思います。
小波津志(以下、小波津):この一年を通して本当に大きく変化した年になったんじゃないかなというふうに感じていて。単独ツアー『PSYCHIC FEVER ASIA TOUR 2024 "HEAT"』では東南アジア公演もさせていただいて、少しずつ着実に一歩一歩進めていると思います。海外公演を通じて、国外のお客さんの反応をリアルに感じることができた一年だったので、それを活かして、2025年はいろいろな活動が決まっていますし、より広く自分たちのグループの見せ方にフォーカスして、もっともっと飛躍できるような年にしていきたいです。
――タイ語もナチュラルに話せるようになっていて、現地のファンの方との距離も縮まっているように感じます。
小波津:2022年からタイで活動しているので、僕たちにとっては第2の故郷と言えるんじゃないかなと思っています。でも、どこの国でもその国の言葉を話すと盛り上がってもらえるので、できる限り寄り添って表現したいなと思っています。
――砂田さんはドラマ『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)への出演もありました。その中でどんなことを感じましたか?
砂田将宏(以下、砂田):夏の間、3カ月くらいかけて撮影をしていて、最後に卒業式をやっていただいたのですが、毎日のように会っていたから会えなくなるのが寂しくて泣いている俳優さんもいて。俳優さんは、普段個人で活動しているから、撮影が終わったら1人での活動になることが寂しくなるそうなんです。でも、僕にはグループという帰る場所があって、それを「羨ましい」と言われて。改めてBALLISTIK BOYZという居場所のありがたみを感じました。
――俳優業で言うと、小波津さんも『オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜Season2』(日本テレビ系)に出演しましたね。
小波津:タイの俳優のGreatさん演じるクリット・ウォンラットの過去の鍵を握る謎のタイ人の男 チャーノン・サエタンを演じました。初めての演技だったんですけど、まさかタイ語を話すとは思わなかったです(笑)。衝撃的な俳優デビューでしたね。
日髙:え、もしかして日本語喋ってない?
小波津:喋ってないです。もしかしたら、僕をタイの俳優だと思った視聴者さんもいたかもしれないですね(笑)。でも、実際に撮影に参加させていただいて、俳優さんたちのスイッチの切り替えに圧倒されました。たくさん準備したんですけど、やっぱりまだまだだなと思うので、これから俳優業のチャンスがまたいただけた時には、もっと良いものにしたいです。演じることがこんなに難しくて奥深いものだということに気づくことができたので、その環境の中で撮影に参加できたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
『LIVE-EXPO』で感じた「LDHで良かった」という想い
――PSYCHIC FEVERの「TALK TO ME NICE feat. TAMP」は、タイの楽曲プロデューサー・NINOさんが監修、客演にはタイのアーティストとして活躍されているTAMPさんが参加しています。
中西:NINOさんはもともと僕たちの音楽を一緒に作ったりレコーディングに入ってくれている方なので、直接一緒に楽曲を作れたのは大きなことだなと思いました。僕たちは何度もタイに行かせてもらってるんですけど、やっぱり会う人会う人それぞれ独特なタイのバイブスがあるというか。伝統的なサウンドもそうですし、歌詞も、毎回独特な感性に驚かされるから、毎回すごく勉強になります。いろいろな国で色々な方とコラボして曲が作れたら僕たちの音楽の幅も広がりますし、そうすることでPSYCHIC FEVERらしさが出てくると思うので、そういったコラボは引き続き積極的にやっていきたいなと思っています。
――PSYCHIC FEVERはユニット単位でのコラボも強みですよね。
中西:2024年はJIMMYとWEESAの2人で曲を出したり、2人がぺろぺろきゃんでーとコラボしたりしました。僕たちの“PSYCHIC FEVER”というクレジットだけじゃなく、ジャンルにとらわれずに楽曲を出せたから、ファンの方にもいろいろな音楽を届けることができたし、僕たちのことを知らない方たちにも知ってもらえるきっかけにつながった一年だったのかなと思います。今後も、もしかしたら全然違う形になるかもしれないし、もしかしたら志が1人で歌うかもしれないし。そうやっていろんな幅を広げていけるといいなって思います。
――PSYCHIC FEVERは年明けには『D.U.N.K. Showcase in K-Arena Yokohama』への出演も決まっています。LDH以外のボーイズグループとの共演になりますが、同イベントの初回に出演し、近年、他のボーイズグループとの共演が増えているBALLISTIK BOYZは現状をどう捉えているのでしょうか?(取材は『D.U.N.K. 』出演前に実施)
砂田:今はもう数えきれないほどのボーイズグループがデビューしているからこそ、自分たちの強みって何だろうっていうのはすごく考えさせられるようになっています。結局答えが出なくて悩んでいた時期もあったんですけど、色々なグループと一緒になる公演を経験させていただいて、自分たちらしさに気付けた部分もあると思います。そういった経験を経て、改めて僕たちはEXILE TRIBEにいることが強みだなと感じました。EXILEを見て育ったという歴史があるからブレない芯があるというのが武器になると思います。海外だと、今のLDHみたいな兄弟グループみたいな文化があまりないので、そういうところが海外でも強みになったりするんですよね。これくらい統率が取れているグループの集まりって世界で見ても珍しいような気がします。
日髙:『LIVE-EXPO』で12グループ集まってライブした時も改めて、LDHで良かったなと感じました。先輩方と同じステージに立たせていただいて、「この先輩に憧れて夢を持って良かったな」って思えたと言うか。HIROさんが言う「絶対負けねぇ」の精神はEXILE TRIBEの全員が持っていると思うので、それをいかに外に出していけるかだと思います。2025年も他のボーイズグループがいるライブや、海外での公演もあると思うので、特にそう言う場所でEXILE TRIBEらしさを出して行った方が、圧倒的な個性になるはずです。じゃあEXILE TRIBEらしさって何?って言われるとそれぞれ自分の答えがあると思うんですけど、今年僕たちがやらせてもらった武道館公演はその一つの答えなのかもしれないです。絶対負けないという自信を持ってうまく伝えることが、僕たちやEXILE TRIBEがやるべきことなのかなと思っています。
――それに対してPSYCHIC FEVERは?
中西:PSYCHIC FEVERは今は「PSYCHIC FEVERらしさ」を模索しているところです。色々試してみて、違ったらやり直すことの繰り返しです。色々な国でパフォーマンスさせていただく中で「EXILE」というワードの偉大さは本当に感じますし、海外で自分たちを説明する時に、「僕たちはLDHという会社に所属していて、EXILEという先輩がいて……」と説明すると「あぁ!J-POPの有名なグループですよね」っていうリアクションはどこの国に行ってもあります。だからこそ、その名前を僕たちが背負っている感覚はありますし、パフォーマンスも中途半端なことはできないなと感じます。
小波津:海外での活動が多いからこそ、国内ではより壁がなくフラットな活動ができると思います。音楽面で言ったらHIPHOPやR&Bもそうですし、そこを一番の強みにしているから、自分たちの殻を破っていくことが強みになると思います。パフォーマンスはもちろん、サウンドが強みになっていくと良いです。
砂田:『D.U.N.K. 』では海外でやってるやつをそのままやって欲しいです。本当にかっこいいんですよ。もはや海外タレントの枠で出て欲しいくらい。JIMMYやWEESAもいますし。
日髙:なんかPSYCHIC FEVER見てると安心するんですよね。
砂田:うん、安心する。
――“安心する”というと?
日髙:先輩後輩ではあるけど、同じ宿で半年間異国の地で苦楽を共にした仲ですし、僕らもPSYCHIC FEVERに負けたくない気持ちと本当に頑張って欲しいなという気持ちを当時から持っていました。2024年は色々な国で活動しているのを見ているので、すごく誇らしいですし、この前、タイのイベントに一緒に出演させていただいた時も傍でPSYCHIC FEVERのパフォーマンスを観て、2年前と全然違うふうになってるなというのを直近で感じて、すごく刺激をもらいました。ライバルのような関係は保ちつつも、EXILE TRIBEを背負ってどんどん海外に挑戦していく新しいグループだと思うんで、どっちが上とか下とかではなく、それぞれができることを進めていきたいなと思います。
小波津:BALLISTIK BOYZはPSYCHIC FEVERと一緒でメンバー全員がマイクを持つというスタイルでスタートして、一緒にタイでも活動をしていて、ずっと背中を追っている存在なんですけど、一つずつ夢を叶えていく様子をみると僕たちも一歩ずつ着実にやっていかないといけないなと感じます。いい意味でバチバチして一緒に高め合っていきたいですね。
砂田:(食い気味に)嫌です!
小波津:えーっと、断られたんで……
一同:(爆笑)
日髙:いやでも、気持ちわかるよ。PSYCHIC FEVERと一緒にライブするのってしんどいよな(笑)。
砂田:この間タイで同じイベントにでた時もホテルで俺と竜太でずっとPSYCHIC FEVERの話してたんですよ。
日髙:うぜぇなあいつらって(笑)。いい意味で!
砂田:僕らがどう頑張ってもなれそうにないものを持ってるというか。だから強いな、かっこいいなって話してて。だからタイのイベントは2日目、PSYCHIC FEVERのパフォーマンス見て俺たちがちょっと変えたんだよね。
日髙:急に変えたから全然うまくいかなかったけど。
砂田:急にああやろうと思ってもできないものなんですよね。でもそれくらい刺激をもらいました。志は(深堀)未来からよくラーメン誘われてるもんね。
小波津:そうですね。よく一緒に食べにいってます。
日髙:それ太らせようとしてるんじゃない? 未来は太らないから。
小波津:えぇ!? 優しさじゃないんですか! でも、そういう風に誘ってくれるのもBALLISTIK BOYZさんだから感謝してますし、特に歌がすごいレベルアップしてるなっていうのを感じているので、僕も負けないようにしないといけないなと思います。