WHITE SCORPION、新たな武器を手に“脱皮”を遂げて快進撃へ デビューから歩んだ一年の物語と涙の意味
この日、初披露となった「I do love you!」と「純愛トースター」は対照的な2曲だ。ホワスピは、「眼差しSniper」を皮切りにして、これまで一貫してメッセージ性が高く、クールな、ある種、アイドルとしては異質な道を進んできた。「純愛トースター」はこれまでと同じ路線の枠に位置付けられる楽曲だが、「I do love you!」はその反動とも思えるくらいにポップ。爽やかなサウンドに、メンバーの笑顔も弾けていく。MCでメンバーも触れていたが特効でシャボン玉が飛ぶなんて、今までの楽曲では考えられなかったことだろう。サビの〈君が大好きだ〉といった歌詞が象徴するように、「I do love you!」は直球の青春ソング。昼公演では妄想デート企画のあとに位置付けられていたため、自然な流れのなかで披露されたが、今後はセットリストを弛緩させるような楽曲に成長していく予感がする。MCでCHOCOが「スコピストの笑顔もいつもと違っていた」とステージ側から見た景色の変化を話していたのも印象的だった。
ライブ終盤に読まれたNICOがスコピストに宛てた手紙には、感謝とともに現在の赤裸々な思いが綴られていた。それは悔しさ。『初撃。』の時期からメンバーが口にし始めていたが、この一年間で感じた葛藤はNICOだけでなく、メンバー11人全員が抱いている思いなのだということがNICOから伝播していく涙によって痛いほど伝わってくる。スコピストに合唱を促すほどにグループにとって大切な楽曲になっている「心が目を閉じる」は、そんなメンバーの思いを見透かしたかのように秋元がペンを走らせた楽曲でもある。
時には、アイドルイベントで厳しい現実を突きつけられる場面もあった。それでも、NICOはデビュー直後に語っていた「世界」というグループの目標をもう一度スコピストへと宣言する。2年目に突入し「I do love you!」という新たな武器で“脱皮”を遂げたホワスピ。2025年1月にデビューを控えるRain Treeの存在は、ホワスピにとって大きな刺激となるかもしれない。来年の12月7日には、『快進撃。』とサブタイトルがつくような、そんな2年目の大いなる飛躍を期待している。
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