秋元康総合プロデュース、僕が見たかった青空&WHITE SCORPION、1年目の活動を総括 注目メンバーは?
昨年デビューしたふたつのアイドルグループ、僕が見たかった青空とWHITE SCORPION。ともに秋元康が総合プロデューサーを務め、それぞれ明確な方向性を打ち出して始動したこの2組の1年目の活動はどのようなものだったのか。この6月に結成1周年を迎えた僕が見たかった青空(以下、僕青)、今年10月に同じく結成1周年を迎えるWHITE SCORPION、両者の楽曲や注目メンバーとともに歩みを振り返ってみたい。
僕が見たかった青空
まずは、僕青のこれまでの活動について振り返る。「乃木坂46の公式ライバル」と大々的に告知されたオーディションを通過したメンバー23名で昨年6月15日に結成された。乃木坂46の楽曲「何度目の青空か?」など、これまで秋元作品にたびたび登場してきた“青空”をグループ名に冠した僕青は、誰もが経験したことのあるようなみずみずしい青春模様を歌ってきた。
デビューシングル表題曲「青空について考える」では夢=太陽に向かって大きく手を伸ばす姿が描かれ、続く2ndシングル表題曲「卒業まで」では一転、卒業を控える学生時代の淡い恋心にフォーカスを当てた。そして8月7日リリースの3rdシングル表題曲「スペアのない恋」では、代えのきかない恋心を追いかけていく、そのまっすぐさがなんとも僕青らしい。楽曲ごとに表情を変えていく“青空”は、今後どんな色に染まっていくのだろうか。
かつてAKB48の公式ライバルとして結成された乃木坂46は、そのデビューシングルのカップリング曲として、AKB48の代表曲「会いたかった」を歌詞からMV、振り付けに至るまで瓜二つでメジャーからマイナーにキーチェンジしただけの「会いたかったかもしれない」を発表し、真っ向勝負を仕掛けて大きな反響を呼んだ。そして乃木坂46の公式ライバルとして結成された僕青もまた、乃木坂46の代表曲「制服のマネキン」のMVを同じポジション、同じカット割りで完全再現しYouTubeにて公開。これは「会いたかったかもしれない」の挑戦的なアプローチに比べると、YouTube概要欄の「これからも歌い踊り繋いでいけるように頑張ります。いつかこの想いが届きますように。」というコメントからも先輩グループに対するリスペクトが感じられ、新たなライバル像を提示してみせた。
注目メンバーとして、デビューからシングル3作連続でセンターを務める八木仁愛はやはり外せない。笑顔にもどこか憂いを帯びた表情、豊富なダンス経験からグループを牽引する象徴的な存在と言える。そのほか、選抜メンバーとなる“青空組”に続けて選ばれ、レギュラーバラエティ番組『坂道の向こうには青空が広がっていた。』(フジテレビ系)の初代デコ王としてもおなじみの安納蒼衣、レギュラーラジオ番組『僕青杉浦英恋の宇宙の人を笑わせたい』(CBCラジオ)を担当し、2ndシングルカップリング曲の「暗闇の哲学者」ではフロントを務める杉浦英恋にも注目しておきたい。
そんな僕青は『第65回日本レコード大賞』の「新人賞」に選出され、先日結成1周年記念のワンマンライブを開催したばかり。5年ぶりドームツアーを控える乃木坂46に比べると、公式ライバルとしてまだまだ成長途中だが、「青空が見えるステージでライブをすること」を夢に掲げているように、今後の飛躍が期待されるアイドルグループだ。