King & Princeはピンチを乗り越え強くなる 永瀬廉が髙橋海人、Travis Japan 松田元太と振り返る代打劇の舞台裏

5万人に注目された気持ちよさの直後に思った「廉、早く戻ってこいよ」

 そんなサプライズを仕掛けられるだけの気心知れた仲だというだけで、永瀬は2人に『WE ARE! Let's get the party STARTO!!』のステージを託したわけではない。松田が「moooove!!」の代役を引き受けることを決意すると、2人は前日の公演後に30分だけ会場に残ったそう。そして、あの複雑な振り付けを松田が30分で頭に入れたというのだ。これには、永瀬も「30分で!?」と驚きを隠せない。

 さらに、ホテルに帰ったあとも2人で振りを固めていくことに。「ここどういうニュアンスだっけ、みたいなやつをめちゃめちゃ細かく固めて」「気づいたら朝みたいな!」と一晩中踊り明かしていたと続ける。「でも、あっという間で! とりあえずやるしかないって(笑)」「焦ってもしょうがないし、一旦2人でチルになって」と、実に楽しげに振り返る様子が印象的だった。

 準備期間の短い中で仕上げなければならない緊張感。永瀬に託されたステージをよりレベルの高いものにしたいという使命感。そして、自分たちにしかできないパフォーマンスを披露したいというプライド。そんないくつもの感情が渦巻いていたに違いない。だが、そんなときこそ髙橋がステージ上で放った「楽しみます!」の言葉がすべてだと悟ったのではないだろうか。そして、その楽しい時間にはやはり永瀬が隣にいてほしいということも。

 当日は、松田と共に披露した「moooove!!」に加えて、1人で「koi-wazurai」を歌い上げた髙橋。そのときの心境を永瀬から問われると「プレッシャーが強かったんだけど、ステージに立ったらめちゃくちゃ気持ちよくて。だって、5万人の目線が自分だけになるのよ。だから、『あれ気持ちいい』ってなって」となんとも頼もしい答えが返ってきた。かと思いきや、すぐに「廉、早く戻ってこいよって思った」と本音をこぼすのだった。

 そんな髙橋の様子を近くで見ていた松田は「ホテルの練習のときもそうだし、裏でも『koi-wazurai』終わっても(髙橋の口調を真似ながら)『廉〜』って! 衣装さんとかマネージャーさんにも『廉はぁ〜?』って(笑)。泣きそうになりながら」と心細い表情を浮かべていたことを明かす。しかし、それでも見事に永瀬不在の穴を埋めきった髙橋に「カッコよかった」としみじみ語るのだった。

 自分の知らなかった髙橋の奮闘劇を聞いた永瀬は「物語が生まれたなって思った」とポツリ。そして「2人にはお世話になったんで。ありがとうございました。助かりました」と改めて感謝を伝えた。できることならピンチなど迎えたくない。しかし、ピンチがあるからこそ見えてくるものがあるのも確かだ。様々な出来事を通じて、日々絆が深まっていくのを感じられる相方。そしてどんなに追い込まれても最大限に楽しみながら乗り越えようとしてくれる仲間がいる。そんなKing & Princeの物語は、この先も愛と笑いに満ちていくに違いない。

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