GEMN、クリープハイプ、TWICE、西野カナ、緑黄色社会、Ado……注目新譜6作をレビュー

西野カナ「EYES ON YOU」

西野カナ「EYES ON YOU」

 2019年の2月より無期限の活動休止をしていた西野カナが約5年ぶりに活動を再開。これまでリスナーの実感に寄り添ったラブソング、結婚ソング、友情ソングで2010年代のJ-POPシーンで輝きを放ちまくった彼女は、5年のブランクを経て、どんな楽曲を歌うのか? 恋愛観や結婚観は時勢に合わせてアップデートされてるのか、それとも……という様々な思いが渦巻くなかで届けられた新曲「EYES ON YOU」は、かなり重めの恋の歌。彼氏の言動に対して「ちゃんと意味はあるの?」「信じてもいいの?」と疑心暗鬼になってしまう女性の感情を平易なフレーズで歌い上げている。作曲は「会いたくて 会いたくて」「Best Friend」など彼女の代表曲を手がけてきたGIORGIO CANCEMIが担当。西野カナの新たなキャリアは“らしさ”全開の楽曲でスタートした。(森)

緑黄色社会「恥ずかしいか青春は」

緑黄色社会「恥ずかしいか青春は」

 リアリティ恋愛番組『今日、好きになりました。夏休み編2024』(ABEMA)主題歌となる書き下ろし新曲。なんとなく淡いラブソングをイメージしていたが、長屋晴子(Vo/Gt)が全力で歌うメロディは小気味よくアップダウンを繰り返しながらサビで力強く突き抜けていくもの。〈恥ずかしいか青春は/馬鹿らしいか真剣は/僕ら全力でやってんだ〉と問いかける歌詞も、まるでスポーツ大会のテーマソングのごとき爽やかな熱量だ。今だけの時間、今だけの仲間、この瞬間にすべてを賭ける10代の青春ソングとして、かなり汎用性が高そうな一曲。彩りを与える滑らかなキーボードや歌心の強いベースライン、さらにはハンドクラップや管楽器の使い方にも注目。(石井)

Ado「0」

Ado「0」

 2ndアルバム『残夢』のラストナンバーで、楽曲提供は若きクリエイター椎乃味醂。ボカロPカルチャー出身の二人が、繋がりを誇らしく掲げながら、同時に社会に向けて〈荒れた00世代の矜持。〉を突きつける、かなり好戦的な一曲である。ベースにあるのはヒップホップとEDMとドラムンベース。Adoひとりとは思えない声色が飛び交う前半のラップパートはそれだけで聴き応え十分だが、その後に来るはずのサビ、ゴージャスに弾けるメロディというものをごっそり抜き取った展開には目から鱗が落ちる。後半にようやくメロディパートが来るが、繰り返しも用意せずそのまま終焉へ。一筆書きのようにジャスト3分で幕を引くアレンジの潔さよ。(石井)

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