連載『lit!』第101回:いよわ、r-906、Chinozo、サツキ…『ニコニコ超会議2024』で注目を集めたボカロ曲4選
Chinozo「フリソデ」
「グッバイ宣言」によるYouTube初のVOCALOID曲1億再生突破をはじめ、ボカロ人気拡大に貢献したChinozoも、先日の『ニコニコ超会議2024』に姿を見せた。この日は4月24日リリースの2ndアルバム『The Hollows』を頒布。本アルバム収録の同曲ではこれまでも度々楽曲制作へ起用し、つい先日発売から10周年というアニバーサリーを迎えたv flowerが歌唱。キャッチーなサウンドに織り込まれた絶妙なフックのあるビート感も耳馴染み良く、Chinozo節を存分に楽しめるナンバーに仕上がっている。
直近でも、楽曲メディアミックスとなる文庫小説『グッバイ宣言』シリーズが40万部を突破。また今やお馴染みのタッグとなるイラストレーター・アルセチカの企画・numbeeerにも楽曲「2036」を提供したりと、話題に事欠かない精力的な活動を続けている。
サツキ「メズマライザー」
『ニコニコ超会議2024』と前後して、今シーンで最もホットな曲として話題を集めるのが「メズマライザー」だ。イベントでは本曲も収録のアルバム『Circus‘s Detail』が頒布され、大勢のリスナーが作品を手に取っていた模様。楽曲はニコニコ動画のみならずYouTubeでも驚異の速度で数字を伸ばし、投稿から2週間経たずに1000万再生を突破した。
完成度の高い鉄壁のサウンドもさることながら、本作を語る上ではやはり約65万人のXフォロワーを抱えるイラストレーター・channelによる映像の話も欠かせない。ポップなデフォルメの可愛らしいキャラクターが不穏なムードを漂わせるMV。これにまつわるリスナーの考察や二次創作が盛んな点もムーブメントの一因となる。今後の動向も要注目の最新曲だ。
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