≠ME、12人と“君”の青春は次なる大きなステージへ 結成5周年プレミアムコンサートを振り返る
ここまで3つのブロックに分けてライブを振り返ってきたが、もうひとつ独立したユニットブロックが存在している。なかでもファンから大きな歓声が上がったのが、「2時半ろけんろー」「ピオニーズ」「サマーチョコレート」の3曲でのメンバーシャッフルだ。昨夏に開催された『イコノイジョイ 2023』で初日がオリジナル、2日目がシャッフルという流れだったように、この日も昼公演がオリジナル、夜公演がシャッフルという仕掛け。永田と本田の「2時半ろけんろー」を“ひぃさや”こと鈴木と谷崎が、“ちょこもなか”の蟹沢萌子と冨田による「ピオニーズ」を永田と本田が、鈴木と谷崎の「サマーチョコレート」を蟹沢と冨田がそれぞれ披露するなかで、特に黄色い歓声が響いていたのが「ピオニーズ」である。『イコノイジョイ 2023』では=LOVEの佐々木舞香と野口衣織の“いかりんぐ”がパフォーマンスしている、もはやシャッフル曲の代名詞とも言える妖艶な「ピオニーズ」を、“しおみる”コンビが披露するというそのギャップ。〈君にキスをするふりをして〉の歌詞では、永田が本田へと唇を近づけ、会場に割れんばかりの悲鳴にも似た声がこだまする。同時に年少組のイメージだったふたりも、この5年間の歳月のなかで大人へ成長したことを実感させる一曲だったとも言えるだろう。
「5年間は平坦なものではなかった」と冨田が手紙のなかで口にしていたように、2019年にスタートしたノイミーは、コロナ禍やメンバーの体調不良など、さまざまな壁に阻まれながらも、心がバラバラになった時は、いつだってライブがグループをひとつにしてくれていた。結成から変わらずメンバー12人が手を繋ぎながら5周年という節目を迎えられたことはまぎれもない奇跡であり、いつだって七色の虹よりもカラフルなペンライトの海がメンバーに揺るぎない自信を与えてくれていた。
今春からはメンバー12人の出身地を巡る全国ツアー『≠ME 全国ツアー2024「やっと、同じクラス」』が開催される。昨年9月に発売された『≠ME Walker』(KADOKAWA)の座談会にて、筆者は先んじて凱旋公演について聞いており、どのメンバーもとびきりの笑顔で質問に答えてくれていたのを思い出す。親孝行を兼ねた、メンバーにとっても思い出深いツアーになるだろう。そして、蟹沢と櫻井の出身地である神奈川公演、ツアーファイナルは横浜アリーナ。2021年に=LOVEのツアー(この時も出身地を巡るツアーだった)でノイミーがオープニングアクトとして立った場所だ。12人と“君”の青春は、さらなる大きなステージへと続いていく。
『≠ME 5th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT』ライブ写真をすべて見る
=LOVE、≠ME、≒JOY、“イコノイジョイ”が不動の女性人気を確立した理由 指原莉乃プロデュースで注力されたポイントとは?
ファンクラブの約6割、ライブの観客の約7割が女性ファンというデータを持つ=LOVE。TWICEを筆頭とした韓国のガールズグループ…
≠ME、夢を叶えた初の日本武道館ワンマン ファンへの深い感謝と愛情を抱いて次なるステージへ
指原莉乃プロデュースのアイドルグループとして2019年にデビューした≠MEが、初の武道館ワンマンという夢を叶えた。 今回のワ…