千葉雄喜「チーム友達」バイラル首位 自由に楽しむダンス動画、シンプルだからこそ際立つ個性
千葉がキャリアをスタートさせたのはKOHH名義だ。2021年末にKOHHとしての活動を引退し、2024年に本名・千葉雄喜で活動を再開し「チーム友達」をリリース。このアクションに対して、グラミー賞を含む数々の受賞歴がある米国のシンガー/ラッパー、クリス・ブラウンがInstagramのストーリーにて「チーム友達」を紹介したほか、バン・Bやデューク・デュースなど米国のラッパー達が好意的な反応を見せている。この海外アーティストからの反応は、「チーム友達」が多くのラッパーを手がけるビートメイカー・Koshyがビートをプロデュースした曲であること、さらにKOHH時代に彼がフランク・オーシャン、宇多田ヒカル、マライア・キャリーらのアルバムに参加したこと、世界的なユース向けデジタルメディア「VICE」で日本人ヒップホップアーティストとして初めて特集されたことなど、すでに彼がグローバルなアーティストとしての基盤があったことに起因するものだと考えられる。
洋楽然としていて洗練されていながら、低音を効かせたバックトラックに、〈友達〉や〈契り〉といった昭和/平成レトロを彷彿させる言葉を乗せるメッセージ性の強さ。巧みにエフェクトを使って聴かせるラップと歌の中間のような歌声。日本語をしっかり印象づけながらも、半分トラックに溶け込むような趣きを感じる滑らかなフロウ。ともすれば淡々としたようにとられそうな少ないコード展開でも、1曲まるまる聴かせてしまう表現力。まさに個性の宝箱だ。この宝箱が再び開いた。今度はどんな風に日本に、そして世界に広がっていくのか、非常に楽しみである。
※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2024-02-28
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