ブランデー戦記、ちゃくら、パーカーズ、berry meet、KOHAKU…2024年飛躍遂げるバンドは?
berry meet
2022年7月結成の3ピースバンド。男女混合の構成ということで、美しいコーラスワークが特徴。「図星」「キリギリス」「煌めき」など、軽快で気持ち良いリズムワークから展開される、男女の歌声が入り混じったハーモニーは絶品である。歌の美しさに惹かれるリスナーには、特に全力でオススメしたいバンドだ。また、berry meetを語るうえでは、強固なバンドアンサンブルも欠かせない。ギター、ベース、ドラムが三位一体となって、息の合ったアプローチを行い、歌メロ濃度強めの楽曲でも疾走感のあるグルーヴでワクワクさせる。音楽は普段あまり聴かない、そんな人をも巻き込むようなポテンシャルをこのバンドには感じており、2024年に大きく飛躍しそうだ。
KOHAKU
2021年7月から札幌を拠点に活動している3人組バンド。繊細なギターロックという印象で、ボーカルのトーン、言葉選びやサウンドの音色が、とにかく絶妙。短尺動画がきっかけで音楽が話題になるケースが増え、近年はとにかくインパクト重視、短い尺でふんだんに情報を盛り込む音楽が多くなっている中で、KOHAKUの音楽の瑞々しさが際立つ。ボーカルもリズムアプローチも、丁寧かつしっとりと言葉と音を紡いでいる印象がある。北海道を拠点に活躍しているバンドは、独自の環境の影響もあってか、バンドシーン全体のトレンドとは少し異なる音楽的発展を遂げることがあるが、KOHAKUもまた、そういう要素を感じさせる。ド派手で飛び道具的な個性があるわけではないけれど、自分のペースで信条を貫いた音楽を生み出している。そして、言葉が強いからこそ、刺さる人にはとことん刺さっており、故に、あるタイミングで、想像もしていなかった、大きなうねりを生み出す予感がしている。
筆者の主観で、2024年に注目したいバンドをいくつか紹介した。もちろん、話題になるかどうかについては結果論でしかないし、それは音楽的な良し悪しとはまた別の話だと思う。新しい音楽と出会うためのひとつのきっかけになることを願って、この記事を締めくくりたい。
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