TikTokの影響力、アーティストの訃報……“共有”と“共感”から振り返る2023年のバイラルチャート
Viral Chart Focus
共有や共感の度合いを反映させた音楽チャートであるSpotifyバイラルチャート。去年、2023年もリスナーの共有や共感が音楽シーンの一端を作り上げ、そして日々塗り替えてきた。今回はこのSpotifyバイラルチャートを形成する重要なファクター「共有」と「共感」にフォーカスし、2023年を振り返りたい。
いかに共有され、より多くのリスナーの耳に音楽を届けるのかといったことが大きな命題の一つとなっている昨今の音楽シーン。そこで音楽共有のハブとして存在感を高めているのがTikTokである。TikTokでは、単なるBGMとしての使用にとどまらず、リリックビデオや縦画面に編集したMVから、リップシンク動画にダンスカバー動画まで、さまざまな形で音楽が共有される。2023年を振り返ると、そんなTikTokを経由することでヒットに繋がった楽曲がいくつもあらわれた。去年2月にSpotifyバイラルチャートを賑わせたジョージ・エズラ「Green Green Grass」は、その典型例である。早回しすることでダンサブルに仕立て直された楽曲にあわせたリズミカルな足のステップと、顔を手で覆うポーズが印象的なダンスがTikTokで世界的にバズった結果、日本のSpotifyバイラルチャートでも首位を獲得するまでに至った。
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また、お笑いコンビ・にゃんこスターのアンゴラ村長による「『さくらんぼ『がかかると強制的にダンスを踊らないといけない」といった動画がTikTokでバズったことをきっかけに、2003年のヒット曲である大塚愛の「さくらんぼ」が再注目されチャートインしたことも忘れてはいけない。ほかにもJainの「Makeba」やチョーキューメイ「貴方の恋人になりたい」のバイラルヒットもTikTokの影響を大きく受けている。このようなTikTokと音楽シーンの連動は今年も続いていきそうだ。
