aiko、オーディエンスへの愛と親密さに満ちた『Love Like Pop vol.23』 最終日への名残惜しさ全開で30曲熱唱

aiko『Love Like Pop vol.23』レポ

 ホーン隊が加わってのアンコール3曲目、「58cm」。バンドメンバーが奏でる音と楽しそうに戯れながら、最後はダブルピースをしたaiko。しかしLINDBERGの「今すぐKiss Me」を歌い、「私は今すぐやりたい!」とバンドメンバーを集め、急遽次の演奏曲を打ち合わせる。「夏も終わりやねんけど、この曲を歌いたいと思います」と告げて始まった「夏服」。メロウなグルーヴが終わりゆく夏のノスタルジーを高めていく。「これからも楽しい季節を迎えていきましょう! じゃあ次!」。まだまだ終わる気はないようだ。「未来を拾いに」「愛の病」「夢見る隙間」と続け、「エナジー」でaikoが客席に降りていった。そのままヘビーなロックチューン「be master of life」に雪崩れ込むと、オーディエンスにハグをしたり、握手をしたり、肩を組んだり、ハイタッチをしたり、投げキッスをしながら、目の前でひとり一人の目を見て歌を歌う。「今日が最高に楽しかった人!」とaikoが呼びかけると一斉に手が上がったのにも納得だ。

 「歌い足りない! もっともっとボロボロになるようにこの曲に気持ちを込めて歌います」と言って不朽の名曲「ボーイフレンド」へ。最前列のオーディエンスとハイタッチをし、〈Ah〉のフレーズでは大合唱が起こる。「aiko最高!」という賞賛の声が上がる中、「絶対一番私が歌いたいと思う! 今日のライブはデートやから!」と口にしたaiko。「ストロー」を歌いながら、オーディエンスを指差し、目線を合わせ、ピースを送る。〈君にいいことがあるように 今日は赤いストローさしてあげる〉。このライブが終わってもaikoの楽曲との時間が永遠に続くようなメッセージを歌い切ったaikoは大きな拍手の中、拳を突き上げた。

 「『Love Like Pop』、みんなの心の中で続けてほしい。私も心の中で続けていきます。これからもaikoの音楽をよろしくお願いします」と感極まりながら話したaiko。会場の都合がなかったら本当に朝まで続けそうなほどの名残惜しさがひしひしと伝わってくる。「地獄の果てまでついていくから! みんなaikoのこと忘れんなよ! 今日はaikoの曲しか聴くなよ!」。aikoにとってオーディエンスの愛が直接確認できるライブという場所は自らの存在証明のような意味合いがあるのだろう。来年1月からは全国3カ所6公演のアリーナツアー『Love Like Pop vol.24』が開催される。

■セットリスト
1.荒れた唇は恋を失くす
2.さらば!
3.雲は白リンゴは赤
4.夢のダンス
5.果てしない二人
6.磁石
7.ぶどうじゅーす
8.ワンツースリー
9.号泣中
10.のぼせ
11.ハニーメモリー
12.マント
13.アンドロメダ
14.ポニーテール
15.気付かれないように
16.アップルパイ
17.あたしの向こう
18.ハナガサイタ

En.
19.玄関のあとで
20.telepathy
21.58cm

WEn.
22.夏服
23.未来を拾いに
24.愛の病
25.夢見る隙間
26.エナジー
27.be master of life
28.キラキラ
29.ボーイフレンド
30.ストロー

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