ミニモニ。、松浦亜弥、タンポポ、久住小春……ハロー！プロジェクトの色褪せない作品群　設立25周年の歴史をMVと共に振り返る

　ハロー！プロジェクトが設立25周年を迎えたことを記念して、アップフロントのオフィシャルYouTubeチャンネルでは、「ハロー！プロジェクト25周年記念 Music Video公開」と題した特別企画が行われている。タンポポやミニモニ。など、これまで公式ではどこにも公開されていなかった過去の楽曲のMVが視聴できるようになったのだ。

　そこで今回、ハロー！プロジェクトのこれまでの歴史を公開されたMVと共に振り返ってみたいと思う。とはいえ、四半世紀の歴史を詳細に語ろうと思うと、おそらく書籍1冊分は下らない文章量になってしまうため、今回は筆者の子ども時代の記憶も頼りにしながら、ダイジェスト版でお届けすることをお許しいただきたい。

　ハロー！プロジェクトの原点は、オーディション番組『ASAYAN』からデビューすることになった平家みちよとモーニング娘。の合同ファンクラブとして設立した「Hello!」である。同ファンクラブが設立されたのが1998年1月のこと。モーニング娘。は同年1月28日に、シングル『モーニングコーヒー』でメジャーデビューを果たした。その後、数々の多彩なガールズグループを生み出していくハロー！プロジェクトの歴史の幕開けである。

　1998年10月には、モーニング娘。初のグループ内ユニット・タンポポを石黒彩と飯田圭織、矢口真里で結成。タンポポはメンバーが複数回入れ替わっているが、初期メンバーは健やかで清涼さのあるイメージの楽曲が多く、第2期で飯田圭織と矢口真里、石川梨華、加護亜依というメンバー構成になると、かわいらしい印象の楽曲が増えていった。特に、2001年11月発売のシングル『王子様と雪の夜』は、グループ初のオリコンチャート1位を獲得。冬の街を背景に黄色い衣装で歌い踊るメンバーの姿に、懐かしさを感じる方も多いのではないだろうか。

　1999年には『ASAYAN』で太陽とシスコムーン、その後もココナッツ娘。、カントリー娘。（カントリー・ガールズ）が結成される。カントリー娘。は苦節の時を経て2001年に助っ人メンバーの石川梨華とメジャーデビューを果たすのだが、今回のMV公開企画では、メンバーがりんねひとりだけとなってしまった時代の楽曲「北海道シャララ」も公開されており、貴重なMVとなるためぜひ見てみてほしい。

　また、1999年には後藤真希の加入したモーニング娘。が「LOVEマシーン」をリリースし、グループ初のミリオンを達成。〈日本の未来は（Wow×4）／世界がうらやむ（Yeah×4）〉と、印象的なフレーズとポイントダンスで一世を風靡し、モーニング娘。が現在まで続く人気グループとなる礎を作っていった。

　2000年には、身長150cm以下の矢口真里、ミカ・タレッサ・トッド、辻希美、加護亜依の4人によるミニモニ。が結成されると、デビュー曲「ミニモニ。ジャンケンぴょん！」でブレイク。当時は小学生向けの雑誌などでミニモニ。を描いた漫画が連載されたり、キャラクターグッズなども作られたりして、大ヒットとなった。

　そして、当時のモーニング娘。やミニモニ。は“辻ちゃん加護ちゃん”の人気も絶大なものがあったが、2004年には辻と加護の卒業を機に「W（ダブルユー）」というユニットを結成。2019年の『Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project ひなフェス 2019』で、Wが特別に復活したことで大きな話題を集めたことを覚えている方も多いかもしれない。

　2004年から2005年にかけては、Berryz工房、美勇伝、℃-uteも誕生。“アイドル”を極めてメディアでも活躍していた嗣永桃子や、アイドルが憧れるアイドルとして現在も各方面で活躍を続ける鈴木愛理などを輩出し、一時代を築いた（正確には、ふたりともハロプロキッズで活動しており、そのなかでグループ活動などを経験しているが、ふたりの代名詞となるグループとしては前述のグループだと思うため、このように記載したい）。

　2007年6月にはモーニング娘。で高橋愛がリーダーに就任。この時からスタートしたパフォーマンス力を重視したグループの方向性は、現在のモーニング娘。’23にも受け継がれており、2011年まで続いた「プラチナ期」は、そのパフォーマンスのクールさで、今なお根強い人気を誇ることとなった。