SixTONESが持ち続けてきたラジオへの情熱 番組Pを卒業した長濵純に聞く、6人のラジオパーソナリティとしての魅力

元番組Pに聞くSixTONESラジオの魅力

試行錯誤を重ね、ラジオ文化がファンに根づくように

ーー初回放送から長く番組を担当していて、特に印象に残った回は何ですか?

長濵:たくさんありますが、3つ選ぶならば、1つ目はリモート放送から戻ってきた回(2020年5月30日)です。戦いを終えた仲間みたいな気持ちになったなと。リモートの放送期間は約2カ月でしたが、それでもすごく長く感じましたし、だからこそ戻ってきた時の感動はありましたね。

  2つ目は『第48回 ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』内の『SixTONES ANN』を、初めて映像で同時配信をした時です(2022年12月24日)。メンバーがずっとやりたいと言っていた映像同時配信ができましたし、6人全員ラジオでした。リスナーは「今回は映像メインで楽しむのだろう」と思っていました。でも、SNSで「映像は見たいけど、いつもの『オールナイトニッポン』が楽しいから、いつもの楽しみ方をする」という声を目にしました。リスナーそれぞれが、いつもの場所で、ラジオを聴き、SNSで参加し、声と空気感を共有するという“この番組のいつもの楽しみ方”が浸透したことを知り、本当にやってきてよかったなと思いましたね。そして、この日にクリスマスプレゼントで生歌唱を披露してくれた「Always」は忘れません。

 3つ目は、オールナイトニッポン55周年を記念した『オールナイトニッポン55時間スペシャル』内でお届けした回(2023年2月18日)です。55時間におよぶ大型特別企画の共通トークテーマである「あの頃の自分に言いたいこと」に合わせて、これまで歩んできた道のりを振り返りました。悩みながら奮闘してきた日々を明るく語るのも印象的でしたが、数年前の自分たちに「今の未来を教えてあげたい。ラジオでレギュラー持てているよ」と語る田中さんと「喜ぶよ、彼ら」と付け加えた京本さんの笑顔はステキでした。一緒に過ごすと、時に“頑張ってきた日々の答え合わせ”のような瞬間に巡り合います。そしてまた歩き出せる、大切な一瞬です。

ーー『ミュージックソン』のエピソードはすごい話ですね。彼らのビジュアルが好きな方もたくさんいると思うんですよ。それでも映像よりも音声を選ぶというのは、それだけファンの中で「ラジオ」というカルチャーが定着しているからのように感じます。

長濵:SixTONESが好きな方が、そこからSixTONESのラジオが好き、『オールナイトニッポン』が好き、と思ってくれてたんだなっていうのは、人知れずグッときましたね。

ーー『SixTONES ANN』は生放送であることの魅力も大きいように感じます。

長濵:これはSixTONESに限らず生放送全てに言えると思うんですけど、同じ時間を一緒に過ごしているとリスナーが思えることで、特別な感覚になると思います。

ーーSixTONESはコンサートツアー中、遠方にいるときでもリモートで生放送をすることが多いですよね。

長濵:『オールナイトニッポン』は基本生放送でやってきた文化でもあるので、 “『オールナイトニッポン』の文化にお邪魔します”という彼らのスタンスもあって、生放送をしています。体力的にはきついと思うんですけど、今の声を届けていくという気持ちで放送に臨んでくれていると思います。感謝しています。

ーーここまでは6人のトークについてお話を聞いてきました。一方で『オールナイトニッポン』は音楽を大切にする文化もありますよね。『SixTONES ANN』において、SixTONESの音楽はどのように作用していると思いますか?

長濵:主となるパフォーマンスがブレなくて、アーティストが本業だというのがしっかり軸になっているから、ラジオで振り切れると思うんですよ。音楽こそが彼らの自信になるものの一つだと僕は思っています。ソニー・ミュージックさんも協力してくれて、新曲を初公開する場所にラジオを選んでくれることもあります。今週発売の11thシングル『CREAK』もそうでしたね。僕は「ラジオは玉手箱だよ」と先輩ディレクターに言われて育ってきて、その玉手箱をリスナーが開ける楽しさを大事にしたいと思っています。だからこそ、この玉手箱の中身を一緒に作る時にワクワクすることも必要で、SixTONESの音楽はその大切な要素になると思います。

オールナイトニッポン

ーー冒頭でも説明いただいた通り、長濵さんは7月をもって番組を卒業されましたが、これからのSixTONESにラジオパーソナリティとしてどのような姿を期待しますか?

長濵:“リトルストーン”(『SixTONES ANN』リスナーの総称)の存在がきっと彼らの支えになると信じています。僕にとってリスナーが心の支えであるように、彼らにとってもすでにそうなのかもしれません。どんなチャレンジも楽しんでもらえるような、安定剤のような存在が“リトルストーン”で、そのチカラを借りながら共に番組が育ってくれたら嬉しいです。それが彼らの本業にもいい影響を与えたらいいなと思っています。「ラジオ」が好きで、『オールナイトニッポン』が好きで、この居場所に来てくれた6人に心から感謝しています。情熱と絆が増している6人だからこそ、安心して突っ走ってもらえればと思います。

■番組情報

長濵純

『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』
毎週土曜 23時30分~25時00分
ニッポン放送をキーステーションに全国ネット
9月2日は「SixTONESのオールナイトニッポン・サタデースペシャルpresents1番美味いアヒージョを作るのは俺だ!アヒージョ頂上決戦!」と題し、スペシャル企画をお届けする。「SixTONESの中で1番美味いアヒージョを作るのは誰なのか?」という問題に終止符を打つ企画。メンバーが生放送中にアヒージョを作り、SixTONESの中の「真のアヒージョ担当」を決定します。アヒージョ対決の出場者は田中樹と当日発表のメンバー。今回、審査員として食レポゲストになすなかにしさんが登場します。

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