King & Princeは離れていても手を取り合って進んでいく 脱退後初の“3人の場”は笑顔溢れる温かさに

 「時を経て笑いにしましょう!」そう言って涙が出るほど笑い合う彼らに、きっとどんなに環境が変わったとしても、この友情は続いていくのだろうと心が温かくなった。

 King & Princeの永瀬廉がパーソナリティを務めるラジオ『King & Prince 永瀬廉のRadio GARDEN』(文化放送)では、8月23日・30日放送回に髙橋海人と岸優太がゲスト出演。その変わらぬ仲の良さに、多くのファンが希望をもらうオンエアとなった。ファンの間では『庭ラジ』の愛称で親しまれている同番組は、King & Princeメンバーとしては初の冠番組であり、唯一のレギュラーラジオだ。

 今年5月22日をもって平野紫耀、神宮寺勇太、岸がグループを脱退することが発表された直後、昨年11月10日放送回では永瀬が涙で声をつまらせながら本音が語られたこともあった。「(仕事が)楽しければ楽しいほど、辛かった。特に発表するまでは」「どんな顔してライブとかしていいかわからんかったし」と語り、いかに苦しい決断だったかが伝わってきた。そして、いざファンに発表するとその反応を直視することができないほど心を痛めていたということも。また共にデビューし、2021年3月に脱退した岩橋玄樹の存在にも触れ、「玄樹がいて、紫耀がいて、ジンがいて、岸さんがいるKing & Princeが、ファンの人もそうやけど、好きやったから……来年5周年を迎えるけど、5、6、7、8、9、10年……。ずっとくだらんことをして、笑って、そういう姿をみんなに見てもらって、いつまで経っても“バカだな、ガキだな”とか思われながら、このまま活動していくんやろうなと思ったから」と続け、「2人でやることに意味があるのかなって思うことがあった」と髙橋とKing & Princeの名前を残していくことへの不安もにじませていた。

 その後、平野と神宮寺が脱退と同時にジャニーズ事務所を卒業。岸は今年9月30日まで事務所には所属しているとはいえ、永瀬と髙橋の2人体制で走り出したKing & Princeとの絡みはほぼなく、寂しい気持ちになっていたところでの今回のラジオ共演に、ファンは大歓喜。そんな粋な展開を予想もしていなかったのは、ファンだけではないようで……。永瀬が髙橋と岸にドッキリとも言えるサプライズを仕掛ける様子もまた微笑ましい限りだった。

 永瀬は、23日放送回の冒頭で髙橋をゲストとして招きいれたかと思いきや、腹痛を訴えて収録中にトイレへ向かってしまう。その場をいきなり任された髙橋は、ウソの道路交通情報など、必死に“ラジオパーソナリティっぽい”ことを話して繋ごうと奮闘するのだが、「無理よ!」と白旗を上げるのだった。すると永瀬が岸を伴ってやって来たものだから、「え? えええ? 待って! どういうこと?」と半分パニック状態に。

 さらに、連れてこられた岸にも髙橋がいることを知らせておらず「回ってる?」とテンパり気味。そこで、永瀬が「もう1人ゲスト呼んでしまいました、岸優太くんです!」とタネ明かしをするという流れだった。もちろん永瀬が腹痛でラジオブースを後にしたのも、このサプライズを成功させるための作戦。見事に成功したこと、そして数カ月ぶりとなる再会に、永瀬の声が弾んでいるのが何よりもリスナーの笑顔を誘った。

 「キンプリの中でサプライズ苦手な2人だからね(笑)」という髙橋の言葉にも、改めて2人がKing & Princeの名前を残した意味があったのだと感じずにはいられなかった。この場所がなくなってしまっては、きっと今回の再会もなかったはず。お互いに出演した番組をチェックした報告をし合ったり、岸がソロの現場でメイク中に、King & Princeが2人体制になって初のシングル「なにもの」を口ずさんでいる、なんていう話で盛り上がる3人。活動は共にすることがなくなってもどこかで繋がり続けている、そう思える関係性が確かにあることを実感させた。

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