King & Prince、新体制初アルバム『ピース』で通算6作目の1位獲得 デュオとして新たな姿を聴かせる作品に

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参照:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2023-08-28/

 2023年8月28日付のオリコン週間アルバムランキングで首位を獲得したのはKing & Prince『ピース』で、推定売上枚数は341,758枚だった。続いて2位にはこの度CD化となったBTS・J-HOPEのソロアルバム『Jack In The Box』がランクインし、売上枚数は22,429枚。ほか、トップ10圏内の初登場作品としては、6位 CHEN『ポラリス』(7,146枚)、7位 新しい学校のリーダーズ『マ人間』(7,070枚)があった。

 今回取り上げるのは首位のKing & Prince『ピース』だ。メンバーから平野紫耀、岸優太、神宮寺勇太の3人がグループを脱退・事務所を退所し、永瀬廉と髙橋海人の2人組に体制が変わってからはじめてのアルバムだ。シングル『なにもの』に続いて、新しいKing & Princeの門出を飾る一作と言えよう。そうしたグループとしての大きな変化を乗り越えつつ、通算6作目の1位を獲得。「1stアルバムから6作連続の初週売上30万枚超え」という記録も達成(※1)したこともあり、上々の成果を残している。

 1曲目の「静寂のパレード」、そして続く「My Love Song」、「なにもの」あたりの、華やかなブラスや流麗なストリングスをふんだんに使った、きらきらとしたゴージャスなサウンドは、ふたりのボーカルのなめらかな流れとベストマッチ。個人的にKing & Princeに求めてしまうのは、やはりこうしたきらめきとシルキーなやわらかさが同居するところ。デュオ編成になったことで歌割りやハーモニーの作り方も変化せざるを得なかっただろうことは想像がつくが、ユニゾンやハモリの快楽ではなくて声の対比がつくりだすゆるやかなドラマが思いの外心地よく感じられる。

King & Prince「My Love Song」YouTube Edit
King & Prince「なにもの」YouTube Edit

 その点で、「分かってるつもり」や「かた結び」のようにやや音数が控えめで、ボーカルに焦点があたるミドルテンポの楽曲に聴きどころがあるように思う。特に前者は浮遊感を醸すドリーミーなテイストとボーカル、そしてコーラスのバランスが絶妙で、粒ぞろいの今作のなかでも密かなスウィートスポットになっている。

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