SixTONES、デビュー前から続くYOSHIKIとの交流 “約束”を更新しながら高まる両者のシナジー

 また、以前の放送では森本がX JAPANのファンがSixTONESのライブに来てくれたと感謝を伝えれば、YOSHIKIからは「僕も行きます」と前向きな言葉が返ってきた。田中は当時まだドーム公演は決まっていないものの「東京ドームやったら来てください!」「絶対、俺らやるんで!」と宣言するようにお願いすると、YOSHIKIも快諾。「ピアノでもなんでも呼んでくれたら」と、未来の約束を交わしていた。この放送から約1年、SixTONESは念願の東京ドーム公演を開催。夢の大きな舞台で、YOSHIKIとのコラボレーションが実現した。

 ドーム公演ではYOSHIKIが演奏する「紅」に、即興で声を重ねた京本大我。続いてジェシーも下ハモを歌う。そんな2人を受けて松村が笑いを誘う言葉で一気に和やかなムードに。「Imitation Rain」ではピアノ演奏をするYOSHIKIとしっかり目を合わせて歌うメンバー。その後髙地優吾が運転するジープに乗って場内を一周したのだが、YOSHIKIがスマホを忘れたことに気がつくと、森本はすぐさま走って届けた。ジェシーはYOSHIKIの手を引いて座席へとエスコート。田中が絶妙なタイミングで言葉を挟んで会場を盛り上げ、最後まで安全運転で6人を乗せた髙地と連携プレーを見せた。

 ラジオでは冗談を飛ばすなど笑いに溢れる一面を見せるが、当日ドーム公演に参加した筆者が目にしたのは、YOSHIKIへの敬意に溢れ、細やかな気遣いで迎えたSixTONESの姿だった。歌唱を筆頭に、なんでもない咄嗟の場面からもそれは伝わってきた。

 初めてYOSHIKIをゲストに迎えたラジオでは「緊張する」と話していたメンバーだが、放送では冗談を飛ばす一幕もあり、人懐っこいSixTONESの人柄と、そんな彼らを可愛がる様子でノリの良いYOSHIKIの会話が聞こえてきた。

 ラジオ出演の度にしている“約束”は、2023年はジェシーが会話の流れで公園飲みに誘い、「ブランコメインで曲とかを作ってもらう」と提案をまとめた。するとYOSHIKIも「(ブランコに乗りながら)おまけで曲を作ると」と笑いながらコメント。田中はジェシーに「友達すぎる」とツッコミを入れつつ、「ライブや曲もぜひお願いしたいです」と改めて依頼した。YOSHIKIはジェシーからもLINEで作曲をお願いされていたことを明かしながら、「曲名も『ブランコ』でいいんじゃない」と明るく返答し、出演後のTwitterでは「#ブランコ」をつけて投稿するなど、ノリの良さを見せた。

 楽曲提供に留まらず、様々な歌番組などでコラボステージを見せてくれるYOSHIKIとSixTONES。コロナ禍で様々な歌番組が手探り状態だったなか、YOSHIKIのピアノ演奏と、SixTONESの歌唱によるコラボレーションで視聴者に特別なパフォーマンスを届けてきた。音楽番組での共演、ラジオ番組へのゲスト出演、さらにはプライベートでも連絡を取り合う仲とその絆が深まっていく様子はファンから見ても感じ取れ、特別なステージにはいつも心に響き、そしていつまでも心に残る大きなものをもらっている。

 デビュー曲「Imitation Rain」がこの先もさらに熟成されていくのが楽しみであり、両者のシナジーによってどんな作品やステージが生まれるのか、長いスパンでの楽しみをもらっている。

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