ZILLION、『EMO』で掴んだメジャーデビュー プレデビュー期間で深めた絆、初のワンマンライブまで語りつくす
約1年間のプレデビュー期間を経て、4月19日に1stシングル『EMO』でメジャーデビューを果たす8人組ダンスボーカルグループ・ZILLION。2月10日にはKT Zepp Yokohamaにて初のワンマンライブ『ZILLION SHOWCASE LIVE “BILLION”』を成功させ、満を持してのデビューとなる。そんな彼らに今の心境やデビューシングル、そしてこれからについてなどをインタビュー。笑いに包まれながらワイワイと語ってくれたインタビューの様子をお届けしたい。(高橋梓)※インタビューの収録は3月末。LUNAは体調不良により欠席。
1年間のプレデビュー期間で“チーム”になれた
――まずは、デビューおめでとうございます。今の率直な心境を教えてください。
RION:2月にKT Zepp Yokohamaで行なったワンマンライブでメジャーデビューの発表をしたんですけど、それ以降メンバーがより一層一丸になったというか。デビューに向けて本格的に動き出した感じです。今は「EMO」のMVを撮り終えて、カップリング曲のMV撮影に向けて練習しているんですが、やる気に満ち溢れていますね。
――メジャーデビューが決定したことを聞いた瞬間はどうでしたか?
TYRA:私たちがデビュー日を聞いたのは、Zepp公演のリハーサルをしていた時なんです。本番でも映像でデビューの告知が流れましたけど、そのVTRをナチュラルに流されて(笑)。すごく急だったので、「え? 4月19日にデビューするんですか?」みたいな。
MOKA:そうそう。具体的な日付がナチュラルに発表されて、「あ、そうなんだ……」ってなりました(笑)。
RION:でも1年間プレデビュー期間があったので、やっとデビュー日が迎えられることは本当に嬉しいです。グループとして完成した形でその日を迎えられるように、今も毎日頑張っています。
――結成から約1年間と長めのプレデビュー期間があったのもZILLIONの特徴の一つです。プレデビュー期間があったからこその強みもあるのではないでしょうか。
MOKA:この1年間で、自分とメンバーの良いところも悪いところも全部知ることができました。それによって“チーム”になれたし、メジャーデビューに向けての準備を整えられたんじゃないかなと思います。
WATARU:プレデビュー期間は嬉しいこともありましたけど、悔しいことや辛いこともたくさんあって。でも、それをチームで乗り越えたことで信頼関係ができました。例えば、「EMO」では男女でアクロバットをするパフォーマンスがあるんですけど、信頼がないとできないと思うんです。RIONが後ろ向きに倒れるシーンは、後ろにいるメンバーが絶対に受け止めてくれるって信じてないとできないし、揺るがない信頼関係が1年間で築けたと思います。
――倒れるRIONさんは、やはり信頼しているから躊躇なく倒れられるんですか?
RION:最初はアクロバットパートがなかったんですよ。でもダンスを見てくださっているSota(Kawashima)さんと一緒にみんなで試行錯誤している中で、後ろに倒れてみようっていう話になって。しかも私が(笑)。「おぉ……」とは思いましたけど、組体操の経験もあったので恐怖心はあまりありませんでした。支えてくれるWATARUとKEIJI、土台を作ってくれるCASHINを信頼していましたし、何があっても受け止めてくれるので安心してやっています。
WATARU:何があっても受け止めます!
RION:ビビっちゃうと落ち方も綺麗に見えないので、全身を預けて倒れています。
――信頼関係あってこそですね。そんな絆も見えるデビュー曲「EMO」ですが、レコーディングやMV撮影をしてみていかがですか?
TYRA:ダンスも歌もテクニックはもちろん大事なんですけど、表情から出るものが大きいと思っていて。パフォーマンスをしながら表情を作ることで出せる雰囲気やパワフルさがあるんですよね。メンバーそれぞれ最大限顔を動かすことを気にしました。レコーディングでも、MVでもかなり表情を作っていると思います。
――顔を動かすことでアウトプットが変わる、と。
TYRA:声も変わるんですよ。具体的に言うと、サビの〈クシャクシャに笑って〉という部分はレコーディングでかなり口角を上げて歌っています。ボイトレの先生にも「上の歯が全部見えるように歌って」とアドバイスをいただきました。
WATARU:僕、レコーディングの時に最初は普通の笑顔で歌っていたんです。でも、「それはただの笑顔。クシャクシャって顔が崩れるくらいの笑顔だから」って言われて。それで全力で顔を崩しながらレコーディングしたら、OKが出ました!
TYRA:今までの楽曲でも、歌詞に合わせて心の中で感情表現をしながら歌っていたんですが、「EMO」はそれを顔に出しちゃうっていう。いつもの2倍、3倍大きく顔で表現しました。
CASHIN:歌もMVも振付もすごくこだわったよね。MVのセットなどもこだわっていただいて、僕たちの改めてのスタートになる「EMO」をいろんな方々が作り上げてくださっているんだって実感しました。僕たちは絶対にメジャーデビューを成功させないといけないって再確認しましたし、その思いからかMVではみんな表情もすごく良くて。いつも以上に一体感が感じられましたし、MVを見返すと撮影時の気持ちの高ぶりが蘇ってきます。楽曲の魅力をちゃんと伝えられたんじゃないかと思います。
――CASHINさんは、ライブMCで「ZILLIONの曲は爆売れする」っておっしゃっていましたもんね。
CASHIN:そうなんですよ! 本当にZILLIONの曲が好きなんです。後押ししてくれるスタッフさんたちのためにも、僕たちは死ぬ気で頑張ります。「EMO」はすごくいい曲ですけど、「いい曲」だけで終わらせずに「ヒット曲」にしたいと思っています。
――みなさんの思いが詰まっている「EMO」ですが、ご自身以外のメンバーの注目ポイントを教えてください。
WATARU:サビで「Uh!」って言うところがあるんですけど、KAORAの表情と振りがめっちゃ好きです。KAORAのキャラにマッチしすぎてます!
TYRA:スタッフさんもトレーナーさんも「KAORAの『Uh!』が一番だな」って言ってました(笑)。
WATARU:KAORAのためにあるようなパート!
KAORA:嬉しい。レコーディングで「好きなようにやっていいよ」って言っていただいたので、とにかく楽しくやろうと思ったんですね。そうしたらいろんな方に褒めていただけて。これからも誇りを持って「Uh!」をやろうと思います(笑)。
――KAORAさんが持っている元気さがぴったりハマっている感じがします。
KAORA:そうかもしれないです。レコーディングも「いいね、このままいこう」ってすぐにOKをいただけました。ぜひ聴いてください!
MOKA:私はWATARUのパフォーマンスで好きなところがあって。〈その心模様は みんな同じ〉でKEIJIの足の間を“虫歯ポーズ”をしながらくぐり抜けて出てくるんですよ。今、リリースイベントをやらせてもらっているんですが、そこでもWATARUが出てきた瞬間「キャー!」って歓声が上がるんです。
CASHIN:あれ、なんの「キャー!」なんだろう。
KAORA:かっこいいの「キャー!」じゃない?
WATARU:いや、お客さんからしたらKEIJIの股から俺が出てくるから怖さがあるのかも(笑)。でもね、こっちは頑張ってんのよ!
MOKA:でも、それがキャッチーでかわいいなって。WATARUらしさ全開だし、WATARUにしかできないパートだと思います。
――出てこられる側のKEIJIさんはどうですか?
KEIJI:ここってラップパートで、結構勢いがあるんですよ。〈ネガ・ポジ・ネガ・ポジ 行ったり来たり〉で僕が後ろに下がると同時にWATARUが出てくるから、ちょっと緊張します。ラップしながら下がるので、踏んじゃうんじゃないかなってWATARUを確認しながらやっています。
WATARU:優しい!
――くぐられる側は緊張しているんですね。
KEIJI:ステージの環境によっては擦れちゃうこともあって、実は結構危ないんです。
RION:そこも信頼があってこそだよね。
WATARU:たしかに、信頼してるから僕も安心してズバッと飛び出ることができていますね。
CASHIN:僕は、1AメロのLUNAパートが好き。〈泣けるほど悩んで本音押し殺して〉のところで、本当に泣きそうなうるうるした表情で歌っているんですけど、それがかわいいなって。僕じゃできないから羨ましさもあります(笑)。
KAORA:LUNAらしさが出てるよね。
CASHIN:そうそう。初っ端から感情をあらわにして歌ってくれているので、一気に「EMO」の世界観に引き込まれると思います。
――そして、ZILLIONといえば中毒性のあるダンスも特徴の一つです。今回もサビの振りがキャッチーですよね。
CASHIN:通称「おしりダンス」です!
――一見するとその「おしりダンス」に目が行くと思うのですが、実は他にも見どころもあるのでは?
KEIJI:この曲、手振りが多いんです。「EMO」という文字も手でやっているので真似しやすいのかなって。個人的に好きなのが、CASHINとRIONが歌う〈ABCD…EMO!〉のところ。アルファベット全部を手で表現していて、メンバー全員でやるんですけどめちゃめちゃ難しくて。
KAORA:本当に!!
KEIJI:最初はゆっくり練習して、できるようになって。じゃあ曲に合わせてみようってなったら全然できない(笑)。
WATARU:一番苦戦したかもね。
KEIJI:ぜひチャレンジとして、みんなにもやってもらえたら嬉しいです。
RION:速いパートだから、歌詞を見ないと「何やってるんだろう」って思うかもしれないですけど、ちゃんと手で全部の文字を作っています。
CASHIN:リリースイベントでパフォーマンスしたときは、ファンの方も難しいって言っていました。
TAYLA:でも、すでにできている方もいるんです。片手にペンライト持って、片手で完璧にやってくれてる。
KAORA:私たちよりもすごいよね。
――それはレベルが高いですね!
RION:ですよね!? まだMVも公開されてないのに本当にすごいんですよ。MVが公開されたらもっとたくさんの方にチャレンジしてみてほしいです。
WATARU:あとは、さっきも言ったアクロバットのシーン。アクロバットしていないメンバーもちゃんと演技をしているので、注目してみてほしいです。どこを見ても楽しめるのが僕たちの振りなので。
MOKA:RIONが落ちてくるところで、前にいる4人がびっくりするような演技をしてます。
CASHIN:〈ジェットコースターみたいに駆け抜けて〉のところでも、歌っているMOKAとTYRAの周りを僕とRIONがジェットコースターのように回っています。