清水翔太の価値観を変えたソニーミュージック発の新グループ “ZILLION”爆誕! 『ワンビリ』最終審査レポート&インタビュー

『ワンビリ』最終審査レポ

 シンガーソングライター・清水翔太が審査委員長を務めるオーディション『ONE in a Billion』新シーズンのFINAL審査が行われ、その模様が12月7日から配信されている。FINALに進んだ個性豊かなメンバーの中から、最後に選ばれたのは誰なのか。審査当日の模様を追った。また、FINAL審査終了直後の清水翔太にインタビュー。『ワンビリ』に関わった1年を振り返り、若い彼らが清水に与えた影響、彼らに望むことなどを聞いた。

【#27】いよいよファイナル。万感の思いで挑む、1年間の集大成にしてワンビリ最後のパフォーマンス

清水翔太のアドバイスを昇華させた渾身のパフォーマンス

グループA(アイカ ビンギラ、アコ、ケイジ、ミユ、ルナ、ワタル)

 このオーディションは、Z世代の男女混成エンターテインメントグループの結成を目指して開催。昨年10月の全5136名の応募から、書類・映像審査、オンライン審査、審査委員長・清水翔太による対面審査を通過した23名が、トレーナーによる歌とダンスのレッスンを受けながらSHOW 1〜SHOW 3の三段階の審査を経て、12名がファイナル審査に進んだ。

 約1年に渡って開催されたオーディション。コロナ禍という状況下で、何度もの審査の延期も余儀なくされたほか、途中で歌唱力と音楽性を高く評価されたアミが、ソロでの育成が決まり『ワンビリ』を離れることになったり、清水の要望で勝ち残りの人数が変わるなど、波乱づくしの1年となった。グループに分かれての審査や、自己PR大会、リーダーシップやチーム力向上のワークショップへの参加などを経て、お互いの個性を理解しチームとしての絆や仲間意識を育んだメンバー。トレーナーによる厳しいレッスンで、自分の長所を伸ばし弱点を克服することに邁進する中で、メンバー同士で支え合いながら切磋琢磨していった。また、清水翔太による特別ボーカルレッスンを受けるという、メンバーにとってはご褒美と言えるレッスンもあった。

 そうして、ついに迎えたFINAL審査は、アイカ ビンギラ、アコ、ケイジ、ミユ、ルナ、ワタルのグループA、カオラ、カシン、タイラ、ヒロキ、モカ、リオンのグループBに分かれ、それぞれ「Tied Up」と「Timeless」というタイプの違った2曲のパフォーマンスという内容で、会場には緊張感が漂った。

 赤と黒を基調とした衣装に身を包んだグループA。グルーブ感溢れるエッジーなナンバー「Tied Up」では、リズムに乗って会場を縦横無尽に動き回りながらパフォーマンス。清水から「飛び抜けている」と当初から高評価を受けていたケイジ、SHOW 1では清水の目の前で清水の楽曲を歌う度胸を見せたワタル。アクロバットを繰り出すダンスパフォーマンスは、実に迫力があった。歌唱力を評価されSHOW 2では1位通過だったものの、ダンススキルの向上が課題とされていたルナも、渾身のパフォーマンスで審査員を圧倒。ミユも、スラッとした長身を活かしたダイナミックなパフォーマンスで、ダンス歴10年の実力を見せつけた。また、ミディアムナンバーの「Timeless」では、ダンススキルの高さは評価されながら、歌に自信がなかったアコも、胸を打つボーカルを披露して成長を見せつける。アイカも持ち前のボーカルスキルで、際立った歌声を聴かせた。

グループB(カオラ、カシン、タイラ、ヒロキ、モカ、リオン)

 グループBは、バランスの取れたパフォーマンスで審査員を魅了した。「Tied Up」では、SHOW 2・SHOW 3で共に2位、常に上位をキープしラップに意欲を見せていたカオラが、切れ味鋭いラップを披露。タイラは、持ち味であるパワフルなパフォーマンスで審査員の心を捉えた。ダンス未経験ながら、清水から「人を惹きつける才能を持っている」という評価を得ていたヒロキは、SHOW 3を1位通過した勢いで、アグレッシブにパフォーマンスした。「Timeless」では、自己PRでは韓国語講座を披露するなど、明るいオーラでオーディションを盛り上げたモカが、情感たっぷりの歌声を披露。SHOW 3では投票でリーダーの1人に選ばれるなど、メンバーからの信頼も厚いリオンも、表情豊かなダンスパフォーマンスで「Tied Up」とは違った表情を見せる。そして、一時はネガティブ思考で清水を落胆させたカシンは、努力で期待に応えて最後まで残り、これまで苦しんできたネガティブなムードが嘘のような、ポジティブなパフォーマンスで審査員に強い印象を残した。

 全てのパフォーマンスを終え、「初めて会った1年前とは見違えるように成長をしていた。みんなが、みんなと出会えたことにすごく価値があるなと思って感動しました」と締めくくった清水。自身のオーディション体験を引き合いに出しながら「今回のオーディションと1年間向き合って、みんなにはライバルと戦っているというハングリーさが足りないと思っていた。でも、友情や絆を育んで、仲間で一緒に目標に立ち向かっていく姿を見て感動したし勇気をもらいました。まずはそのことについて、ありがとうと言いたい」とコメント。

 合格者は、ヒロキ、カシン、ルナ、タイラ、モカ、ワタル、リオン、カオラ、ケイジの9人。グループ名が“ZILLION”(ジリオン)であること、12月22日のプレデビューシングル「Timeless」の配信リリース、さっそく翌日からレコーディングに入ることもアナウンスされた。清水は「今日落ちた3人、これまでに落ちた全員の分も、みんななら背負って行けると信じている。みんながこれまで作ってきた絆で、誰にも負けないグループに絶対なってください!」とエールを送った。

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