BLACKPINK以来7年ぶりの新グループ BABYMONSTERでヤン・ヒョンソクが復帰 YGエンタのカラーを3つのポイントから分析
BIGBANG、2NE1、BLACKPINKなど、世界的な人気を誇るK-POPアーティストを輩出してきたYGエンターテインメント。同事務所から今年、BLACKPINK以来実に7年ぶりとなるガールズグループ・BABYMONSTERが新たにデビューすることが明らかになった。新グループのプロデュースには、3年半ぶりに総括プロデューサーへと復帰した、YGエンターテインメント創業者で前代表のヤン・ヒョンソクが携わるとあり、K-POPシーンでは注目度が高まっている。そこで今回は、改めてヤン・ヒョンソクのプロデューサーとしての特徴やYGエンターテインメントのカラーについて振り返ってみたい。
ヤン・ヒョンソクは、JYPエンターテインメントのJ.Y. ParkやSMエンターテインメントのイ・スマンと同じく、自身もアーティスト活動の経験を持つプロデューサーだ。ヒップホップグループ・ソテジワアイドゥルで1992年から4年間活動し、同グループの解散をきっかけに芸能事務所の運営を手がけるようになった。事務所立ち上げ当初こそ苦節を経験したものの、徐々にプロデューサーとしての頭角を現し、BIGBANG、2NE1、BLACKPINK、WINNER、iKONなど数々の人気アーティストを輩出。その成果から、韓国では曲を選ぶ審美眼とトレンドを見る目が卓越していると評価されることが多いようだ。
そんなヤン・ヒョンソク、そしてYGエンターテインメントのプロデュースには、大きく3つのポイントがある。1つ目が少数精鋭が基本であること。同事務所からデビューするグループはほとんどが5名前後のメンバー構成で、それぞれが歌やダンス、ラップなどの高いスキルを持つ。事務所としても大所帯にするつもりはないようで、ヤン・ヒョンソクもかつて韓国のメディアに「ファミリーがあえて肥大化する必要はない」と持論を語っていた(※1)。
2つ目は、得意領域に集中すること。YGエンターテインメントはヒップホップやR&Bを中心にブラックミュージックを得意としており、これまでの輩出グループもそうした音楽ジャンルを表現の軸として活動している。実際、書籍『YGは違う(原題:YG는 다르다)』(ソン・ナムウォン著)の中でも、「選択肢、集中、差別化」とYGエンターテインメントの戦略が分析されている。新グループ・BABYMONSTERも、ダンスパフォーマンス映像では非常にクールなヒップホップを披露しており、特にメンバーのASA(アサ)は言葉とビートを自在に操る軽快なラップを得意としているようである。彼女たちもYGのカラーを活かした、第4世代に新たな旋風を巻き起こすようなグループになるかもしれない。