緑黄色社会、国民的バンドへ向かう“新たな始まり” 『紅白』初出場など大躍進の2022年、武道館に刻んだ決意
中盤のハイライトを担ったのが、全ての始まりの1曲「マイルストーンの種」だった。長屋は、「私たち、バンド組んだ頃からすごく漠然とね、根拠もないのに、国民的な存在になりたいって、ずっとずっと言ってきたの」「こうやって日の丸の下で、ライブができたことで、なんだか、その夢にまた近づけた気がします。本当に、ここに連れてきてくれてどうもありがとう」と語った後、10年前、初めて4人でスタジオに入って音を鳴らした時のことを振り返った。そして、リョクシャカとして制作した1つ目の楽曲「マイルストーンの種」を披露してみせた。エネルギッシュな初期衝動に満ちていながら、今に通じるリョクシャカ流のポップネスがフルに発揮された楽曲で、改めてこの曲を聴くと、4人が始めから国民的な存在をまっすぐに目指し続けてきたことが分かる。その深い覚悟に触れ、そして、その想いを叶えるために歩んできたタフな旅路を思い、強く心を動かされた。
ここには書き切れないほど他にもたくさんのハイライトがあった武道館のステージ。その全てについては、ぜひ映像作品を通して体感してほしいが、最後に1つだけ、本編終盤における長屋の言葉を紹介したい。
「私たちを『武道館に出たバンド』、それだけで終わらせないでください」
「今言った言葉を叶えるには、私たちメンバーだけじゃダメなの。私たちの音楽を愛してくれるみんながいないとダメなの」
「みんなともっともっと先の景色を観たい」
「10年続けてきた頼もしいメンバー、どんなことがあっても、こうやって変わらず愛して会いに来てくれるみんながいたら、きっともっと先に行けると思うので、もっともっと欲張って、もっともっとみんなでいろんな夢、目指していけたらいいなって思う」
「ここで終わりたくないので、もっともっと大きな場所で、また会えたら嬉しいです」
改めて言うまでもないが、この武道館公演は、単にそれまでの旅路を総括するためのものではなく、4人とリスナーにとっての新しい“始まりの日”であった。2022年、初の日本武道館公演&『紅白』への初出場という大きな夢を叶えた4人は、2023年以降も、時代と真正面から向き合いながら自分たちが信じる音楽を歌い鳴らし届け続けていくはず。立ち止まることなく懸命に走り続ける4人を観ていると、むしろここから本当の勝負に挑むような熱い気概を感じてワクワクする。国民的バンドとしての物語は、まさに今始まったばかり。4人はこれからどんな壮大な夢を叶えていくのか、日々期待は高まるばかりだ。
■リリース情報
『緑黄色社会 × 日本武道館 “20122022”』
2023年1月4日(水)発売
・通常盤(DVD):¥5,500(税込)
・完全生産限定盤(Blu-ray+DVD/三方背ボックス豪華フォトブック仕様):¥9,900(税込)
<収録内容>
01. Alice
02. merry-go-round
03. Bitter
04. 始まりの歌
05. アウトサイダー
06. 陽はまた昇るから
07. 愛のかたち
08. inori
09. 想い人
10. 夏を生きる
11. Shout Baby
12. マイルストーンの種
13. 時のいたずら
14. Re
15. Actor
16. キャラクター
17. S.T.U.D
18. あのころ見た光
19. sabotage
20. Mela!
21. ブレス
22. またね
23. これからのこと、それからのこと
Behind The Scenes & Interview