ゆいにしお、ワンマンツアー最終公演で作り上げた“tasty”な空間 「みんなの生活に寄り添った音楽を」

ゆいにしお『tasty sound』東京公演レポ

 ゆいにしおが11月25日、ワンマンツアー『tasty sound』のファイナル・東京公演を渋谷WWWにて開催した。

 開演すると、まず幻想的なサウンドが会場に流れ始めた。少ししてからゆいにしおがステージに登場してギターを担ぎ、1曲目「tasty tasks」を披露。軽快なリズムと弾けるような演奏によって、すぐに会場の空気が明るくなったのを感じた。流れるようにして次の曲「Drink, Pray, Love!」へ。イントロで「東京ファイナル!」と大きく叫んで煽ると、会場からは大きな拍手が起きた。

 今回のツアーは10月にリリースしたメジャー1stアルバム『tasty city』を携えての開催となっており、アルバムのタイトルである“tasty(美味しい)”が示す通り、食べ物にまつわる楽曲が揃っている。歌い終えると「本当に今日は来てくれてありがとう。最後まで楽しんで、そして『美味しいものを食べたなあ』という気分で帰っていただけたらと思います」とライブを食事に喩えて挨拶した。バンドメンバーはドラム、ベース、キーボード、ギターの4人によるアンサンブル抜群の全5人編成。こうした演奏陣のパフォーマンスも“tasty”な空間作りに一役買っていたと感じる。

 続いて歌ったのは「ピリッと辛い曲を」と紹介した「スパイスガール」。ポップなサウンドと跳ねるリズムが楽しい。次の「Life Driving Club」はアコースティックな音像がリラックスした気分を誘う。序盤はこうした心地よい楽曲が続いた。

 景色が変わったのが次の「Rough Driver」だ。メロウでグルーヴィーな演奏が会場の空気を一変させる。ゆいにしおはギターを置いてボーカルに専念すると、青い照明の中で、繊細かつ情緒豊かな歌声を響かせた。

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