LOVE PSYCHEDELICO、今鳴らしたい音で生み出す一体感 圧巻の音響&演奏を届けた5年ぶりアルバムリリースツアー

デリコ、5年ぶりALリリースツアー開幕

 前作『LOVE YOUR LOVE』からおよそ5年ぶり、通算8枚目のオリジナルアルバム『A revolution』を10月5日にリリースしたLOVE PSYCHEDELICO(以下、デリコ)が、同作を携えてのツアー『LOVE PSYCHEDELICO Live Tour 2022 "A revolution"』を10月8日よりスタートした。本稿では、千葉県・市川市文化会館大ホールにて開催された初日の公演をレポートする。

 定刻となり、暗転したステージの背後に『A revolution』という文字が赤く浮き上がると同時にメンバーが現れる。KUMIとNAOKIを支えるのは、Curly Giraffeこと高桑圭(Ba)、伊藤大地(Dr)、PLAGUES / Mellowhead / Uniollaの深沼元昭(Gt)、そして松本圭司(Key)という馴染みのメンバーたち。

KUMI

 肩慣らしを兼ねたインプロビゼーションをおもむろに始めたかと思うや否や、まずは先行配信リリースされた「It's not too late」でこの日のライブはスタート。コロナ禍で多くのものが失われ、再起の一歩が踏み出せずにいる私たちの背中をそっと押してくれるようなデリコ流の応援歌だ。タイトかつパワフルな伊藤のドラムと、歌うようにメロディアスな高桑のベース、そして確かなグルーヴでアンサンブルを支える深沼のギターが、聴き手のボルテージをじわじわと盛り上げていく。

 その後も新作『A revolution』を軸としながら、過去の人気曲も随所に散りばめたセットリストでフロアを魅了するデリコ。ステージ後方には巨大な半円形のスクリーンが張られ、そこに無数の照明が当てられることによって時にサイケデリックな幾何学模様を映し出していく。

 「みんな元気? 私たちのニューアルバム『A revolution』が完成しました」とKUMIが喜びの声を上げると、フロアからは大きな拍手が巻き起こる。

「ずいぶん待たせてしまったけど、今の私たちが鳴らしたい音や伝えたい思いを込めた作品なので、今夜もその中からたっぷりお届けしたいと思います」

 そう言って披露したのは「Milk and honey」。KUMI曰くアルバムの中で最後に完成したこの曲は、松本が爪弾くマンドリンのキラキラとした音色と、どっしりと踏み込む伊藤のキック音が心地よいコントラストを生み出すフォーキーチューンだ。

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