doaの楽曲はなぜリスナーの胸を熱くする? 若者からミドル世代まで鼓舞する応援歌としての魅力

doa楽曲が胸を熱くする理由

 doaが13thアルバム『CHEERS』をリリース。FIA-F4選手権オフィシャルテーマソング「WILD BEAST」をはじめ、香川ファイブアローズ(プロバスケットボールチーム)公式応援ソング「TAKE A WIN」、「テレビ大阪 YATAIフェス!2022 Supported by 翠ジンソーダ」テーマソング「OSAKA CHEERS」といったタイアップ曲の他、先行配信曲「ありがとう」や「がんばらなくてもいいんだよ」などを収録。“乾杯”や“元気づける”などを意味するアルバムタイトルの通り、今という時代を生きる人の背中を押す応援ソングが詰まった作品になった。

 doaは、現役プロレーシングドライバーとしても活動する吉本大樹。BAADのGt&Choとして「君が好きだと叫びたい」などのヒット曲を持つほか、B’zやZARDなどのライブサポート経験もある大田紳一郎。そして、過去にB’zとの共同編曲やツアーサポート、ZARD、倉木麻衣、大黒摩季、ももいろクローバーZ、BAND-MAIDなどへの楽曲提供や編曲、多数のアーティストのツアーにベーシストとして参加するなどの活動を行う徳永暁人の3人で2004年に結成。それぞれの名前の頭文字を取って“doa”と名付けられた。

 シングル『火ノ鳥のように』でデビューして以来、15枚のCDシングル、17曲の配信シングル、今作を含めて13枚のフルアルバムをリリースしてきたdoa。これまでに『最遊記 RELOAD GUNLOCK』エンディングテーマ「白の呪文」や『蒼天の拳』エンディングテーマ「心のリズム飛び散るバタフライ」、『ウルトラマンネクサス』オープニングテーマ「英雄」や「青い果実」など、人気アニメや特撮ドラマの楽曲を手がけ、主人公たちの冒険や戦いを音楽で支えてきた。中でも「英雄」は、歌詞に『ウルトラマン』に関したワードが出てこないことでも有名で、度々カバーされるなど世代を超えて人気だ。

 doaが背中を押してきたのは、物語のヒーローやヒーローに憧れる少年たちばかりではない。これまで“大人のための自由”や“大人の夏休み”など、大人をテーマにした作品も多くリリースしており、大人だからこその日常の葛藤や、それでも前へと突き進む強さを歌った楽曲も数多い。5thアルバム『FRONTIER』に収録の「DANCE WITH LIFE ~強がりのがんばりーマン~」では、ディスコサウンドに乗せてサラリーマンの哀愁を歌いあげ、6thアルバム『THIS LIFE』収録の「大人ラプソディー」では、ミディアムのロックサウンドに乗せて、大人になることの悲哀と険しさを歌った。また、『doa Best Selection "ROCK COAST"』に収録の「WINDOW」では、会社の中間管理職のがむしゃらな姿を歌い世のミドル世代を応援、MVに収録されたスーツ姿の大人たちが声を上げて走るシーンも印象的だった。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる