iScream、ポップな歌で届ける等身大のストーリー 前向きであるために3人が心がけていることとは?
iScreamのニューシングル『Catwalk』が8月17日にリリースされた。表題曲はカラフルなシンセサウンドに、3人の柔らかなハーモニーが重なるところから始まり、日常で悩みがある時にも〈気持ち次第で未来は変わる〉ことを教えてくれる、ポジティブなポップナンバーだ。安定感抜群の歌唱はもちろん、スキルフルなラップも飛び出し、楽曲のメッセージを力強く丁寧に伝えている。80’sテイストなグルーヴに言葉遊びが入り混じったカップリング「恋するプラネット」も含め、今のiScreamの表現力の広さを存分に楽しめるシングルと言えるだろう。リリース日には初の有観客ワンマンライブ『i2022』を終え、ますます勢いを増していくiScreamのRUI、YUNA、HINATAに話を聞いた。(編集部)
【オリジナル動画】iScreamが今磨いている趣味&特技
「私たちの今までや、これから目指したいことが描かれている曲」(YUNA)
ーー新曲「Catwalk」は90年代R&Bの香りがするかわいらしい曲ですが、皆さんは最初に聴いたとき、どんな印象を抱かれましたか?
RUI:デモ音源を聴いたときに「すごく背中を押してくれる曲だな」と思いました。「不安なことがあっても、日常を明るく彩ってくれる作品になるんだろうな」って。それに最近のリリースでは「つつみ込むように...」や「茉莉花 -Jasmine-」のようにしっとり繊細に歌い上げる曲が多かったので、キャッチーで明るいポップな楽曲を久しぶりに歌えることにテンションが上がりました。
ーー新鮮さを感じたのは、どんな部分でしたか。
HINATA:頭とお尻の部分に「iScream♪」と歌っている部分があるんです。私たちの曲にはグループ名が歌詞の中に入っていることが多いのですが、1人ずつ歌っていって3人のハーモニーになっていくのがすごくiScreamらしいなと思いました。ハーモニーは自分たちの武器でもあるので、オープニングから注意深く聴いてほしいですね。
YUNA:すでにいろいろな場所で「Catwalk」のリリースイベントをやらせていただいていますが、聴いてくれた方に「この曲の歌詞や込められた想いにすごく助けられた」と言っていただくことが多かったんです。そこで、改めて勇気を与えられる楽曲なんだと気づきました。
ーー歌詞もすごくポジティブで未来志向ですよね。
YUNA:はい。最初は「この曲は自分たちのストーリーとして歌っていこう」と3人で話し合っていたんです。〈ピンチはチャンスに〉という歌詞もそうだけど、まるで私たちの今までや、これから目指していきたいことが描かれていたから、こんなにも聴き手の方にも共感されると思っていなくて。ファンの方々と繋がることで、それを教えてもらえた曲でした。
ーー「自分たちのストーリー」だと感じたということですが、ご自身で一番共感できたのはどんなところですか。
RUI:サビの〈気持ち次第で未来は変わるから〉には、いつも歌いながら勇気づけられているんですよね。ライブで歌っているときも、この言葉に自分たちも背中を押されるし、このフレーズを歌った瞬間、聴いている方たちもしっかり受け止めてくださっているのをステージ上から感じることができるんです。このキーフレーズは、普段から自分の心に留めておきたい言葉ですね。
HINATA:私は1番Aメロの〈ちょっと欲しい服がある/アクセも欲しいし/ネイルもしたい〉というところ。女の子はファッションや髪型、メイクに影響されることが多いじゃないですか。雨の日でもちょっとおしゃれをしたら気分が上がる。そういう些細なことで自分の気持ちや気分を変えられるところに共感します。
YUNA:私は〈鏡よ、鏡〉という部分。「世界で一番キレイなのは誰?」と聞くのではなく、「世界一なんて知りたくないの」と言い放つ方が、「自分はこうなりたい」という目標に向かって頑張って生きている感じがする。それって、私と似ている気がしました。
ーー作曲された☆Taku Takahashi(m-flo)さんからは、皆さんに何かアドバイスはあったのでしょうか。
RUI:☆Takuさんはレコーディングに来てディレクションもしてくださいました。この楽曲はメッセージが強いからこそ、一単語一単語を喋るように表現していたのですが、☆Takuさんは「それ、めっちゃいいじゃん!」って、私たちを褒めて伸ばしてくださったり、引き出して自信をつけてくださったりして。すごくありがたかったです。
ーー歌に関して、制作時に印象に残ってることはありますか?
HINATA:細かい歌いまわしを1フレーズで何回もトライしたのですが、☆Takuさんが「ここを歌ってイメージを掴んだら歌いやすくなるかも」って自分のパートじゃないところを歌うことを勧めてくださって、悩みをすぐに解決に導いてくださった。そんな風に学ぶことがたくさんあったレコーディングでした。
YUNA:私は“ありのまま”を心がけて歌いました。「つつみ込むように...」や「茉莉花 -Jasmine-」は私たちの実年齢より上の主人公という感じだったけれど、「Catwalk」は等身大の女の子の物語。自分たちが経験したことがたくさん詰まっている分、喋るような歌い方が合うのかなと思ったので。
「一瞬で心をギュっと掴む大切さを意識した」(HINATA)
ーー冒頭で話してくださった「この曲は自分たちのストーリーとして歌っていこう」ということですよね。「自分磨き」をテーマとした歌詞が出てきますが、アーティストとしての自分磨き、皆さんはどんなことをやっていますか?
RUI:歌やダンスの向上はもちろんですが、自分自身の内面を磨きたいですね。メンタルを変えるって簡単なことじゃないし、思い通りにいかないことも多いけど、大事だと思うんですよね。
ーーまさに歌詞にある〈気持ち次第で未来は変わる〉ですね。
RUI:そうなんです。「Catwalk」の歌詞のように救われた心とか、前向きになった心で、素直に取り組めるように磨いていきたいです。
ーーメンタルをいい状態に保つって難しいですよね。ご自身で気づいたこと、心がけていることはありますか?
RUI:私もそれはずっと考えていたのですが、練習生時代に目指してた人、憧れていた人の言葉や、指導してくれた人の言葉に支えられていることが多いかな。あとは、自分たちのオーディションの時の気持ちを思い出すと、やる気が出ますね。YUNA:私は“今”を大事にしています。デビューの時は特に先のことばかり考えすぎて、焦ってペースが乱れたり大事なことを見失って、アーティストとして届けたいものや良い部分を忘れてしまって……。今はそれが怖いから、メンバーやまわりの人との絆を大事にしながら、今日できることを今日精一杯全力で伝えたいです。
HINATA:最近は、イベントなどでiScreamのことを知らない人に見ていただく機会が増えて、歌った1曲、そして一瞬の細かい動作や笑顔でファンになってくれる人がたくさんいることを実感しました。一瞬で人の心をギュっと掴むって大事だなと思って、意識するようになりました。
ーー瞬発力みたいな感じですかね。
HINATA:そうですね。本当にどこを見られているかわからないし、どこで好きになってもらえるかもわからない。3人の力で、個々の力で、たくさんの人を惹きつけられたらいいなって思います。
ーー先ほどRUIさんが「オーディションの時の気持ちを思い出すと、やる気が出る」とおっしゃっていましたが、「Catwalk」がオープニングテーマになっているドラマ『運命警察』(テレビ東京系)のヒロイン 江藤萌生さんは、『~夢のオーディションバラエティー~Dreamer Z』(テレビ東京系)の企画「女優オーディション 人生で一度くらいドラマの主役やってみませんか?」でグランプリを獲得してこのドラマに出演されています。重なるところがありますね。
HINATA:私もテレビで、江藤さんが主演に決定する瞬間を見ていました。彼女の人生も「運命ってあるのかな?」と悩みながら、頑張って前に進もうとする「Catwalk」にピッタリで。私たちの楽曲が『運命警察』を見ている皆さんにも、感情移入できるもののひとつになればいいなと思っています。