関口和之、1933ウクレレオールスターズならではの心地よい音色 高木ブーら豪華メンバーが賑わせた初のホールワンマンライブ

関口和之、豪華メンバーによる温かな音色

 後半戦は、「1933ウクレレオールスターズの象徴である、あの方をお呼びしましょう」と、ウクレレ歴74年という高木ブーを招き入れ、「ハワイアンミュージックメドレー」や『FREE-UKES』に収録の「パパの手」などが演奏され、3人のフラダンサーによるフラダンスが色を添えた。ハワイの美しい海と空を感じさせるサウンドと、優しく大らかな美声を響かせる高木のボーカル、そして柔らかく美しい所作のフラダンスによって、会場は一瞬でハワイの空気に包まれた。

高木ブー

 「ハワイアンの曲でブーさんの好きな曲をやろうと思うんですけど?」との関口の問いに、「これだけ長くやっていると好きな曲はたくさんあってね。大正時代のハワイアンもあって、日本のハワイアンもいいよね」と、高木によるハワイアンの高説が始まった。マイペースな高木に、「あの〜」と恐る恐る次の段取りに進めようとする関口。そのユルさが何とも心地良く、こうしたトークもまた1933ウクレレオールスターズの魅力であることを再確認した。

 その後、荻野目のヒット曲をウクレレでカバー。「コーヒールンバ」では、間奏で映画『007』のテーマ曲を盛り込む遊びがあった他、「ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)」では荻野目が「皆さんも踊ってください!心で」と呼びかけ、会場にはクラップが鳴り響いた。そして本編の最後はサンバの名曲「ブラジル」を、ゆったりとした雰囲気で演奏。曲中ではメンバー紹介と共にそれぞれのソロ演奏も聴かせた。

「今日はありがとうございました。コロナの感染拡大で、来ようと思っていたのに来られなかった方もいたと思う。僕らも誰か1人でも感染していたらライブができなかった。でも、こうして皆さんと出会えて幸せです。一期一会ですので、楽しんでいただけたとしたら幸いです」(関口)

 アンコールでは『FREE-UKES』にも収録された、サザンオールスターズの「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」のカバーを演奏。“パン、パパン”という手拍子が広がる会場。そして最後は再び高木ブーとフラダンサーの3人を迎え、「最後はやっぱりあの曲じゃないでしょうか」と、『8時だヨ!全員集合』のエンディングテーマとしても有名な、ザ・ドリフターズの「いい湯だな」を演奏。頭に手ぬぐいを巻いたフラダンサー、〈ババンババンバンバン〉というリズムに合わせ、観客も一緒に手を横に振るお馴染みのダンス。このウクレレによる唯一無二のライブを、心に残すように楽しんだ。

 これもウクレレの音色の効力なのか、ライブが終わると、心に溜まったおりが洗い流されたように、どこかスッキリとした優しい気持ちが心にあふれかえっていた。

関口和之 SPECIAL ALBUM『FREE-UKES』Special Site

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