サザンオールスターズ 関口和之、フレンドリーな空気とウクレレ愛溢れる1枚 高木ブー、荻野目洋子、竹中直人らと奏でる集大成
サザンオールスターズの関口和之が8月10日、“スペシャルアルバム”『FREE-UKES』をリリースした。
10年ぶりのソロ作品となる本作には、高木ブーの歌をフィーチャーしたリード曲「パパの手」(関口和之&1933ウクレレオールスターズ feat.高木ブー)、荻野目洋子がボーカルをつとめる「空の下、星の上」(関口和之&1933ウクレレオールスターズ feat.荻野目洋子)などの新曲、初収録となる「LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜」(関口和之&1933ウクレレオールスターズ)などを収録。ウクレレ奏者/ソングライターとしての関口の魅力、そして、気の置けない音楽仲間とのフレンドリーな雰囲気が感じられるアルバムに仕上がっている。
サザンオールスターズのベーシストとして1978年にデビューした関口和之。1986年に初のソロアルバム『砂金』を発表。80年代後半から『桃太郎伝説』シリーズ、『桃太郎電鉄』シリーズのゲーム音楽を手がけるなど、音楽家としての活動の幅を広げてきた。その他、イラストレーター、文筆家としての顔を持ち、サザンきっての趣味人、自由人として知られている。
そしてソロアーティストとしての軸になっているのが、ウクレレだ。1986年公開の映画『カイロの紫のバラ』(監督:ウディ・アレン)の主人公がウクレレを弾くシーンを見たことをきっかけに演奏をはじめ、ハワイの音楽や文化に興味を持ったという関口。その後、ウクレレの音色を活かした楽曲を数多く発表、さらにウクレレやハワイ関連の書籍の出版など、“日本ハワイ化(ウクレレ化)計画”を掲げた活動を継続してきた。自らを“c”と称している彼にとってウクレレとハワイ音楽は、いまやライフワークと言っていいだろう。
ニューアルバム『FREE-UKES』のタイトルは、自由(FREE)と、ウクレレの複数形(UKES)を組み合わせた言葉。「多くの人たちに自由な気持ちでウクレレミュージックを楽しんでほしい」という思いが全編に溢れた作品となっている。
本作には「1933ウクレレオールスターズ」の新曲4曲を収録。関口、高木ブー、野村義男、荻野目洋子などが参加したこのユニットは、2018年に結成。今年の3月にBillboard Live YOKOHAMAでワンマン公演を開催するなど、活動を本格化した。ウクレレによってつながり、自由に楽しく音楽を紡ぎ出してきた「1933ウクレレオールスターズ」の雰囲気はそのまま、このアルバムの魅力に結びついていると思う。