AKB48、60thシングルが新たなドラマを生む? 千葉恵里、茂木忍、佐藤綺星……注目の選抜メンバー
AKB48の60thシングル『久しぶりのリップグロス』(10月19日発売)の選抜メンバーが8月6日、グループの公式YouTubeチャンネルにて発表された。2021年9月リリース『根も葉もRumor』、2022年5月リリース『元カレです』とダンスを特徴としたシングルが続きグループのイメージチェンジに成功したが、今回はタイトルからもAKB48らしい王道ソングを想起させる。
そんな同曲で選抜入りを果たしたメンバーは、バラエティに富んだ人選となった。
「もう無理です」で話題となった千葉恵里がセンターに
表題曲のセンターには、18歳の千葉恵里が抜てきされた。2015年にドラフト2期生としてグループに加入した千葉。「根も葉もRumor」で初選抜入りを果たすと、続く「元カレです」でも選抜に名を連ねるなど、グループ内での存在感が日に日に高まっていたメンバーだ。
そんな千葉の転機のひとつとして知られるのが、IZ*ONEを輩出した日韓合同オーディション番組『PRODUCE 48』への挑戦だ。レッスンでは、ダンストレーナーから「ダンスが深刻。私から見ると、踊りたくないように見える」と厳しく指摘されるなど、さまざまな試練に直面。またグループバトルでメンバーを振り分ける際、最後まで指名の声がかからないという屈辱を受けたことも。その上、難曲であるBLACKPINK「BOOMBAYAH」を課題曲として披露することが決まり、千葉は追い詰められたように「もう無理です」と涙。この素直すぎる発言が話題となり、韓国での千葉人気が上昇したという。さらにSHOWROOMでの「(オーディション参加中は)地獄の日々です」とのコメントにより、“地獄少女”という愛称まで付けられた。
しかしそうして挫折を繰り返しながらも、脱落することなく番組を完走。千葉はもともと“ポンコツえりい”と呼ばれていたが、気持ちがボロボロになって涙を流したりするのは、負けん気の強さからきているようにも思える。しっかりやりたくても、どうしてもできない。理想と現実の狭間で気持ちが行き詰まってしまうがゆえに、涙が溢れてしまうのではないだろうか。しかし、それでもやり抜いた事実を考えると、そこ知れぬ根性を持ち合わせているのかもしれない。
バラエティ番組『AKB48、最近聞いた?~一緒になんかやってみませんか?』(テレビ東京系)でMC・ひろゆき(西村博之)は、千葉について「性格が悪い」としながらも、ルックスを絶賛し、センター候補として名前を挙げていた。『PRODUCE 48』や、ひろゆきによる千葉評を見ると、彼女の個性的な内面がここにきて良い結果に結びついてきていると感じる。
また2021年放送の冠番組『乃木坂に、越されました~AKB48、色々あってテレ東からの大逆襲!~』(テレビ東京系)のスピンオフ「あなたはなぜ、アイドルになったんですか?」(Paravi)のインタビューでは、落ち着いた口調でありながら「宇宙人が好き。かわいいから」「ブロッコリは食べるのは嫌だけど、絵文字が好き」といった不思議さを漂わせ、さらに「ほかのメンバーに比べると歌やダンスの実力はないんです。だから最近は、ビジュアルでがんばっています」とアピール。さらに女性ファンをかなり意識しているそうで、「女の子はSNSでの発信や拡散力が強い。女の子が好きそうな髪型やメイクの研究をしています」と自分磨きを進めているという。
「根も葉もRumor」の岡田奈々や「元カレです」の本田仁美は、その圧倒的なパフォーマンス力でセンターをつとめあげた。しかし千葉がセンターに立つということは、やはり“かわいい”が押し出されるのだろうか。千葉が話すように、女性ファンが拡散したくなるような仕掛けが、これからたくさん生まれそうな予感がする。