杉山清貴、3年ぶり日比谷野音ライブで迎えた一足早い夏 これから続く精力的な活動も高らかに宣言

杉山清貴、3年ぶり野音ライブレポ

 ハードなギターサウンドとド派手なシンセの音色に包まれて、「渚のすべて」からはステージも客席も揺れているのかと思うほど盛り上がる。そして、ゴリゴリのベース音に導かれて始まった「DOUBLE RAINBOW」ではさらにヒートアップ。ギターのハードなリフとキーボードソロ、そしてそれらに負けないポジティブな杉山の歌声が、ひとつの大きな塊となって野音を響かせてくれた。そして本編最後は1986年のソロデビュー曲「さよならのオーシャン」でクライマックスを迎える。いつの間にか日が暮れてしまったが、ここだけは夏の終わりのビーチのような、特別な空間が感じられた。

 アンコールでは、もともと英語曲だったものを日本語に訳したという「The Dream」を、アコースティックギターを抱えながら歌う。そしてもう一曲は、ロックンロールチューンの「LIVIN' IN A PARADISE」。The Beach Boys風のコーラスを交え、ノリよくゴキゲンに締めるのは、まだまだ夏はこれからだという意思表示でもあるのだろう。「これからはどんどんライブもやるし、すでにツアーも決まっている。レコーディングもやるよ」と言い残した杉山の笑顔が、この日のメッセージのすべてだろう。コロナ禍で思うように活動できなかったという彼が、今後も精力的な活動を継続していくことを高らかに宣言したのは、ファンにとって何よりのプレゼントといってもいい。杉山清貴の夏は、まだ始まったばかりなのだ。

杉山清貴 オフィシャルサイト
https://islandafternoon.com/

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