MORISAKI WIN、“アジアから世界へ”踏み出す大きな一歩 作品を重ねる中で磨かれるエンターテイナーとしての才能

MORISAKI WIN、“アジアから世界へ”踏み出す一歩

 MORISAKI WINから、今年4作目となる配信シングル「My Place, Your Place」が届けられた。海外のポップシーンと交差するサウンド、透明感のあるハイトーンを活かした歌声、〈だから何も心配しないで、安心してさ、ボクの隣にいて。〉という親密な歌詞が一つになったこの曲は、“アジアから世界へ”を掲げる彼の活動において、大きなターニングポイントになりそうだ。

 ダンスボーカルグループでの活動、さらにスティーヴン・スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』(2018年)のメインキャストに抜擢されたことを皮切りに、映画『蜂蜜と遠雷』、ミュージカル『ピピン』に出演するなど、俳優としても才能を発揮してきた森崎ウィン。2020年からは“MORISAKI WIN”名義で本格的にアーティスト活動をスタートさせ、昨年5月に1stアルバム『Flight』をリリースした。R&B、エレクトロ、ファンク、アシッドジャズなどの多彩なサウンドのなかで、生々しいメッセージをたたえた歌を響かせた本作によって彼は、ミュージシャン/シンガーとしてのポテンシャルを証明したと言っていいだろう。

MORISAKI WIN(森崎ウィン)/ 「anymore」(Official Music Video)

 2022年に入ってからは“アジアから世界へ発信”というテーマをさらに前面に押し出している。1月にリリースされた「anymore」は、THE CHARM PARKの提供による、全英語詞による楽曲。オルタナカントリーの潮流を感じさせるオーガニックなサウンドとともに〈I just can’t take it anymore〉というフレーズを響かせるこの曲は、明らかに彼の新機軸だった。「anymore」をきっかけにインド、ベトナム、インドネシアなどのアジア全域でリスナーが増加し、海外での知名度もさらに上がった。

MORISAKI WIN(森崎ウィン)/ 「Live in the Moment」(Official Music Video)

 2月に配信された「Live in the Moment」は、ネオソウル系のトラック、日本語と英語をナチュラルに混ぜたリリックを軸にしたダンスチューン。スウェーデンのクリエイターであるLukas Hallgren、Philip Strandとタッグを組み、グローバルポップへのアプローチを鮮明に打ち出した。

MORISAKI WIN(森崎ウィン)/ 「俺こそオンリーワン」(Official Audio)

 さらに4月には、スーパー戦隊の新シリーズ 『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』主題歌「俺こそオンリーワン」をリリース。しなやかなファンクネスと取り入れた音楽性と〈わやくちゃでぶちかまして/駆け抜けろ さぁ My way〉というキャッチーな歌詞が響き合うこの曲は、幅広い年齢層のリスナーにリーチ。billboard JAPANチャートのHeatseekers Songs(2022年4月13日公開)で4位にランクインするなど、好調なチャートアクションを記録した。

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