KinKi Kids、King Gnu、東方神起、TWICE、JUJU……3月16日リリースの新譜より5作品をレビュー

TWICE『#TWICE4』

　2017年6月に日本デビューを果たし、今年5周年を迎えるTWICE。そんなアニバーサリーイヤーを祝してスタートした5周年プロジェクトの第1弾が本作。アルバムにはすでに韓国でリリースされてきた「I CAN'T STOP ME」「CRY FOR ME」「Alcohol-Free」「SCIENTIST」の日本語版と原曲をそれぞれ収録。誰もが歌詞の内容を咀嚼できる日本語版は、TWICEが醸し出すキュートでプロフェッショナルな多面性に直接アクセスできるだけでなく、原曲とは異なる9人のボーカルと表情も味わえる。日本のファンとの固い絆、そして万華鏡のように様々なスタイルでグループ史を更新していくTWICEにぜひ触れてみてほしい。

JUJU『ユーミンをめぐる物語』

　幼少期から松任谷由実の音楽に浸り、「ユーミンは“人生の教科書”」と多大な影響を受けてきたこと公言してきたJUJUが、“全曲ユーミン”（しかもプロデュースは松任谷正隆、松任谷由実）のカバーアルバムをリリース。「卒業写真」「ひこうき雲」などのヒット曲から、「TYPHOON」「影になって」といったJUJU自身の深い思い入れによってセレクトされた楽曲を収録。原曲へのリスペクトを色濃く滲ませながら、ユーミン×JUJUの時空を超えたコラボレーションへと結実させている。注目すべきは、ユーミンがJUJUをイメージして新たに書き下ろした新曲「鍵穴」。シックな憂いをたたえたメロディ、逃れらない恋愛関係を描いた歌詞、官能的な手触りのトラックが溶け合うこの曲は、両者にとって大きな意味を持つ楽曲になるだろう。（森）