平井 大、ハッピーなサプライズも飛び出した特別な一夜 大きな愛に溢れたツアー最終公演レポ

平井 大、全国ツアー最終公演レポ

 「楽しんでいますか? でもね、一番楽しんでいるのは僕です」と、いたずらっぽく笑って見せた平井。「今年もたくさん思い出を作りましょう。また違う空の下で逢えるように願いを込めて」ーークライマックスは、ジャムセッションを交えながら人気楽曲を連続で演奏した。

 「題名のない今日」は、このツアーから参加した2人のコーラスと、平井のギターが重なる間奏が実に熱かった。ステージの最前線でギターを弾く平井に手を振る観客。最後にひと節歌ったあとには、胸に手を当て「Love&Peace」と一言。コーラスの2人には、ツアーを盛り上げてくれたお礼にと平井から花束が贈られた。

 さらに、昨年デジタルリリースした「MIRROR MIRROR」の大切な人を一生守るという深くて力強い愛がサウンドと共に伝わり、観客の手拍子に平井は「Thank you!」と笑顔で応える場面も。そして本編ラストを飾ったのは、 ストリーミング3億回再生を突破したロングヒット曲「Stand by me, Stand by you.」。〈一人は出来の悪い男で もう一人はお転婆なプリンセス〉というフレーズを始め、“75億分の1の出会いの奇跡”を歌った歌詞で多くの人々を共感させた。静かに聴き入って体を揺らす観客。最後を名残惜しむかのように奏でられた平井のギターソロに、客席からは大きな拍手と心の歓声が送られた。

 アンコールでは弾き語りでリクエストに応えたほか、「前々から次挑戦してみたいこと、夢はなんですかと言われる度に、お父さんになってみたいと言っていたのですが、順調にいけば今年の夏にお父さんになります」と、パートナーであるフォトグラファー・Lady Brownの第一子妊娠が報告され、会場は温かい空気で包まれた。新しい命の誕生に際して「生まれてきて、ここまで生きてこられて、これは奇跡だと思う」と、命の尊さに対する思いを口にする平井。「一人ひとりが生きていることは奇跡で、普通のことじゃない。悩んだ時、生きることに疑問を感じた時は、僕の言葉を思い出してください。人生を楽しんでいきましょう」。平井の熱さ、真っ直ぐさ、誠実さ。それがこれまでも多くのファンの心を救ってきた。きっとこれからもそれは変わらず、より多くのファンを救うことになるだろう。

 最後はバンドメンバーを再び迎え、「また逢う日まで」でライブを締めくくった。観客の姿を目に焼き付けるように、すべての客席に向かって手を振る平井。その表情はどこか誇らしげで、楽しみ尽くしたかのようなハッピーな笑顔。守るものがまた1つ増えた平井から、今後どのような楽曲が生まれてくるのかも楽しみだ。

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